【奥座敷のお屋敷のハウスクリーニング】京都市のお客様の実例

朝の霧がうっすらとかかる京都の静かな住宅街。その一角に、ひときわ大きな屋敷があった。長い歴史を感じさせる古い門をくぐると、苔むした石畳が続き、その先に立派な母屋が見える。屋根の瓦は年季が入っていて、広い庭には立派な松の木がそびえていた。

この家には、たった一人のご主人が住んでいた。長い廊下を歩くと、木の床がぎしぎしと音を立てる。大きな部屋には、黒光りする座卓や豪華な屏風、そして昔から伝わる家宝がずらりと並んでいた。どこを見ても立派なものばかりだが、どこか寂しげな空気が漂っている。

玄関の隅には、テニスラケットとボールが入ったケースがあった。壁には、若い頃のご主人がトロフィーを手にした写真が飾られている。居間では、大きなテレビにテニスの試合が映し出されていた。きっと今でもテニスが好きなのだろう。しかし、一緒にプレーする相手はもういないのかもしれない。

そんな屋敷の掃除を任された私、おそうじ革命茨木彩都店のスタッフは、まずキッチンへ向かった。コンロの上にあるレンジフードには、長年の油汚れがこびりついていた。専用の洗剤を吹きかけ、ゴシゴシと拭き取ると、少しずつ本来の輝きが戻ってきた。

次にシンクの掃除に取り掛かった。蛇口の周りについた水垢をスポンジでこすり、排水口のゴミ受けを取り外して洗う。ステンレスのシンクがピカピカになったとき、少し気分が晴れたような気がした。

最後にお風呂へ向かう。浴槽の縁についた湯垢を落とし、壁のタイルのカビを専用の洗剤で磨いた。白いタイルが少しずつ元の色を取り戻していくのを見ると、まるでこの家が少しずつ新しい空気を取り入れているように思えた。

ふと、ご主人の方を向き、思わず口を開いた。

「このお屋敷は、ご主人様の歴史が詰まった大切な場所ですね。とても静かで落ち着いた空間ですが、どこか温かみを感じます。」

ご主人は驚いたように私を見たが、やがて微笑んだ。その表情は、少し優しく和らいだように見えた。

しばらくの沈黙の後、ご主人は静かに口を開いた。「この家には、昔はもっと人がいたんだ。でも、今はこうして人が訪れることも少なくなった。」

寂しそうな声だったが、どこか懐かしさも混じっていた。私は軽く笑い、「今日からまた新しい風が入りますね。お掃除をして、気持ちもすっきりするかもしれませんよ」と言った。

「そうかもしれないな……」ご主人は小さく笑い、そっとテニスラケットに目を向けた。「また、久しぶりにやってみようかな。」

「きっとできますよ。ラケットが待っていますから。」

その言葉に、ご主人は背筋を伸ばし、ゆっくりとうなずいた。

おそうじ革命茨木彩都店で水回り3点ご依頼頂いた実例のご紹介です。