読了本_夜のピクニック 恩田陸
更新日:2025年05月13日 その他コラム
現在研修中、2025年6月8日開業予定
おそうじ革命埼玉戸田公園店の上笹です
読書が趣味の一つですので、
直近の読了本の感想をネタバレ無しの範囲で感想をブログに載せさせていただきます
北高鍛錬歩行祭
修学旅行の代わりに、毎年秋に北高で行われる恒例行事
全校生徒が朝の8時から翌朝の8時まで24時間
休憩や仮眠をはさみながらもひたすら歩き続けるという校内イベント
詰まるところ、ばただ歩くだけのイベントでのお話なのに
こうも登場人物たちの心情の変化を描いているのが凄くいいです
数十ページ毎くらいで、貴子と融の視点が切り替って話が進むのが
それぞれの話が区切られていて、構成も非常に面白く、そして読みやすく
最後まで読ませる魅力がありました
私の一番好きなシーンは
やはり、我々子を持つ親として
貴子の母が、美和子、杏奈に対して
「貴子の気持ちをあなたたちだけは分かっていてくれないか」と真実を伝えたシーン
子を想う親心を共感することができていいシーンでした
他にも
「青春しとけばよかったな」という言葉を高校生の登場人物が語るのが
「青春」真っ最中にいる時にすら、青春という実態が掴めず過ぎてしまったと思ってしまう
青春とは一瞬のものなのでしょうか
自分の高校生時代も少し思い出しながら読んでしまいました
高見光一郎のキャラも良かったです
ラストの貴子への気遣いを見て
歩行祭を通じて、彼も一回り大人になったなと思いました