換気扇
更新日:2025年08月19日 ご家庭向け
キッチンで最も面倒なお手入れの一つが換気扇掃除です。
特に、換気扇フィルターに付いたベタベタした油汚れは触るのも嫌なのに、簡単に落とせずイライラしてしまう方も多いでしょう。
換気扇フィルターのベタベタした油汚れを落とすためには、汚れの種類と汚れに強い洗剤を選ぶのがポイントです。
換気扇フィルターのベタベタした油汚れの正体は、調理中に発生する油を含んだ湯気や煙です。
換気扇が煙を吸い込む際には、気化した油分も一緒に吸い込むため、冷めたときにフィルターやファンに固着してしまいます。
調理中、油の煙は目に見えない微細な粒子として空気中を漂い、その大きさは数マイクロメートルほどです。
この微細な油粒子がフィルターの網目に付着することで、徐々にベタベタとした層を形成してしまうのです。
特に、天ぷらや焼き肉など油分を多く含む高温調理の際は、油の煙が多く発生するためフィルターや整流版に油がこびりつきやすくなります。
こびり付いたベタベタした汚れは、時間が経つほど頑固になり、通常の中性洗剤では落ちにくくなってしまいます。
また、ホコリや細かいゴミが油と一緒に固まることで、さらに手強い汚れとなってしまうのです。
さらに、鍋底の焦げ付きや油の劣化度合いによっても、発生する油煙量は大きく変化します。
特に、古くなった油を使用した調理では新しい油に加えて、最大で1.5倍もの油煙が発生するという緩急結果も報告されています。
換気扇フィルターのベタベタした油汚れ放置すると、換気扇の風量が低下したり換気時に油っぽいニオイが充満したりと、換気効率が大幅に落ちてしまいます。
換気扇が上手に作動しないことにより、室内の空気が汚れやすくなり、壁や天井の変色を招く可能性もあります。
それだけでなく、料理のニオイや煙が室内に籠ってしまったり、湿気がこもりやすくなったりするため、定期的にお手入れをした方が良いといえるでしょう。
また、汚れが溜まりギトギトな状態になると、火災のリスクが高まってしまうのも問題点の一つです。
油汚れは可燃性があり、過熱されると発火する危険があります。
フィルターのベタベタ汚れにホコリが付着していると、プラグからの火災もありえます。
さらに、モーターやファンの軸周りにも油汚れが付着していると危険です。
換気扇のフィルター掃除をする際には、熱による火傷を防ぐため、コンロや換気扇が完全に冷めてから作業を開始しましょう。
また、フィルターの取り外し時には、油垂れによる床の汚れを防ぐため、新聞紙やシートを敷くことをお勧めします。
また、換気扇の機種によってはフィルターの外し方が異なります。
無理な力をかけて無理やり外さずに、説明書をよく確認しましょう。
フィルターの材質によって、使える洗剤は変わってきます。
油汚れに強いアルカリ性の洗剤は、金属部分や塗装を腐食させる可能性があるため、注意が必要です。
換気扇フィルターに付いたベタベタした油汚れを落とす掃除方法
フィルターを外す前に、下準備をしておきます。
シンクの下に新聞紙を置き、ゴム手袋を着用します。
洗剤や不織布などの掃除道具も、手の届く位置に揃えておくと安心です。
コンロに傷を付けないために、念のためコンロ上にタオルなどを敷いておくのがおすすめです。
フィルターのベタベタした油汚れは、こすらず落とすのが鉄則です。
40~60度程度のお湯に洗剤を溶かし、つけおき洗いをします。
洗剤の種類にもよりますが、30分から2時間程度浸けておくと、汚れが落としやすくなります。
浸け置きあらいの水量は、フィルターが完全に浸かる程度がおすすめです。
また、お湯の温度が高すぎると、フィルターの変形や変質を招く恐れがあるため、高温になりすぎないよう注意してください。
浸けおき後は、古い歯ブラシなどを使い仕上げ洗いをしましょう。
浸け置きでベタベタした汚れが剥がれているため、細かいホコリ汚れや目に詰まったゴミを落とすように軽い力で擦ってください。
こびり付いた汚れがあれば、重曹などのクレンザー効果のある洗剤で重点的にこすり洗いします。
傷つかないよう、力を入れすぎないように注意してください。
換気扇フィルターがピカピカになったら、マイクロファイバーなどで乾拭きして元に戻します。
浸け置きで残った水は、静かにシンクに流してください。
べたつきが気になる換気扇のフィルター掃除は、つけおき洗いで簡単にお手入れできます。
ベタベタした汚れがひどくなればなるほど、掃除が大変になるため、月に1~2度お手入れするのをおすすめします。
定期的に換気扇フィルターのお手入れを続けて、ピカピカしたキッチンを維持しましょう。