ギトギトテーブルは「アルコール消毒」が原因!?|油汚れを広げる清掃のNG習慣
更新日:2025年08月04日 インフォメーション
飲食店に入りテーブルについて肘を付くと「ベタっ!!」とすることありませんか ?
ラーメン屋さんに限らず、カフェやファミリーレストランでも、肘に触れるとなんとも不快なギトギト感があることがあります。
実はこのベタつき、単なる掃除不足が原因ではないかもしれません。
多くの飲食店が気づかないうちにやっている、ある「NGな清掃習慣」が、ベタつきを生み出し、お客様に不快感を与えているのです。
ハウスクリーニング業者の立場として、その原因と対策を解説します。
そのギトギト、実は「アルコール消毒」と「間違った拭き方」が原因です
お客様が帰られた後のテーブルには、目に見えない小さな食べこぼしや、皮脂、調味料などが残っています。
これらの油汚れをどう処理するかが、テーブルの清潔感を左右する鍵となります。
多くの飲食店では、手軽で殺菌効果の高いアルコール消毒でテーブルを拭いているでしょう。
そこに大きな落とし穴があります。
ここから、アルコールと油の関係と、洗剤(中性洗剤)と油の関係を説明いたします。
「溶解」と「乳化」の違いがベタつきを左右する
なぜアルコールでの拭き掃除がNGなのでしょうか?
それは、油用洗剤とアルコールの作用の違いにあります。
■ 油用洗剤の「乳化」:食器用洗剤などの油用洗剤は、油を「乳化」させる作用があります。洗剤に含まれる成分(界面活性剤)が油汚れを取り囲み、水と混ざり合う状態(乳化)にすることで、汚れを洗い流せるようにします。つまり、油汚れを根本から除去できるのです。
■ アルコールの「溶解作用」:アルコールは油を「溶かす」性質があります。テーブルに付着した油汚れにアルコールを吹きかけると、油の塊がバラバラになり、液体となってテーブル全体に薄く広がります。しかし、アルコールはすぐに蒸発してしまうため、溶けた油だけがテーブル表面に残り、薄い油膜となって定着してしまうのです。これが、拭いても拭いてもベタつく原因です。アルコールはあくまで「殺菌」が目的であり、油汚れを「洗浄」する目的には適していません。
つまり消毒用アルコールでテーブルを拭くということは、油汚れを広げてしまう、「油を塗る行為」に近いのです。
「洗浄→拭き取り→消毒」の手順を守る!!
では、どのように掃除すれば、ベタつきのない清潔なテーブルを保てるのでしょうか?ポイントは、「洗浄」と「消毒」を分けることです。
1. ベタつきを根本から解消する「洗浄」
まず、テーブル表面の油汚れをしっかり除去します。
① お湯で濡らして固く絞った布巾(マイクロファイバークロスが効果的)で、テーブル表面の食べカスや油分を拭き取ります。
② 汚れがひどい場合は、油汚れに強い中性洗剤やアルカリ性電解水をスプレーし、布巾でしっかりと拭き取ります。
③ 洗剤が残らないよう、必ず水拭きと乾拭きを丁寧に行ってください。
2. 清潔感を保つための「消毒」
テーブルが完全にきれいになった後、最後に消毒を行います。
清潔な状態のテーブルにアルコールをスプレーし、乾く前に別の清潔な布巾で拭き取ります。
この**「洗浄→拭き取り→消毒」**という手順を守ることで、ベタつきのない、お客様が心地よく過ごせる清潔なテーブルを実現できます。
ブログの閲覧ありがとうございます。
先日、40人近い小・中学生と長野県の施設に合宿に参加しました。ビュッフェ方式でバランスの取れた食事だったのですが、気になったのはテーブルのギトギト感。食事の後は子どもたちも一生懸命片づけて、テーブルを拭くのですが、まったくギトギトは解消されませんでした。
洗剤と清潔なタオルが近くにあればいいのですが、多人数の合宿の施設。掃除にそんなに時間を掛けることが出来ない…
一所懸命テーブルを拭いている子どもに、拭き方を教えるのも気が引けて見て見ぬふりしてしまいました。
そんな思いでブログ記事を作成しています。ギトギトなテーブルに不快を感じている方に、共感いただければなと思っています。
おそうじ革命品川旗の台店 春原(すのはら)でした。