松下幸之助一日一話
4月9日
「国民の良識を高める」
民主主義の国家として一番大切なのは、やはりその民主主義を支えてゆくにふさわしい良識が国
民に養われているということでしょう。さもなければその社会は、いわゆる勝手主義に陥って、収拾
のつかない混乱も起こりかねないと思います。
ですから、国民お互いがそれぞれに社会のあり方、人間のあり方について高度な良識を養っていか
なければなりません。国民の良識の高まりという裏付けがあってはじめて、民主主義の花を咲かせる
のです。民主主義の国にもし良識という水をやらなかったならば、立派な花は咲かず、かえって変な
花、醜い姿のものになってしまうでしょう。