トイレの臭い
更新日:2025年05月16日
トイレが臭いけど、どこから匂っているかわからない、という経験はありませんか。
トイレの臭いには場所ごとに幾つか原因があり、それぞれ対処方法が異なります。
トイレの臭いの原因には、蓄積した汚れや日頃の使い方の不注意、器具の不具合など様々なものがあり、普段から気を付けていても匂いが発生してしまう場合もあります。
目に付く汚れがないのに、トイレが匂ってしまうことはよくあります。
ニオイの原因によっては、普段から気をつけることで改善出来たり、自分で対処出来たりする場合もありますが、水道修理業者に依頼しなければ対処できない場合もあります。
トイレの臭いの原因
尿のアンモニア臭
尿が排出されたときは、まだアンモニア臭くありません。
しかし、すぐに流されずに放置されていると、そこで雑菌が繁殖して尿の成分が分解され、アンモニアが発生して臭くなるのです。
便器の内外に飛び散った目に見えないほど細かなしぶきがやがて臭いの原因となっています。
頑固な尿石
放置された尿が分解されてアンモニアが発生すると、やがてその尿に含まれているカルシウム成分が固形化して尿石となります。
一旦尿石ができると菌の温床となり、さらに菌が増殖して尿石が増大することに。
尿石は他の汚れよりも取り去るのが大変なので、尿が尿石に変化する前に除去して尿石化を防ぐことが大切です。
便に含まれるガス
便にはニオイの元となるガスが含まれています。
そのガスが空気中に広がれば、当然悪臭が漂ってしまいます。
洋式便器では、排出された便はすぐに水の中に落ちていくので、和式便器に比べると、さほど臭いが気になりません。
和式便器では空気中にガスが広がってしまうため、洋式便器より臭いと感じることが多いでしょう。
水回りで発生したカビ
常に水があるトイレでは、カビが発生することも珍しくありません。
しかも、タンク内や換気扇のファンなど目に見えない場所でいつの間にか大量発生しているケースもあるので要注意です。
カビは、ダニの餌にもなり臭いだけでなく健康への影響も心配です。
繁殖してから対策するより、発生させない環境づくりが重要になります。
つまりや水漏れによる下水臭
トイレで下水臭がする場合は、封水が不足して下水管からニオイが上がってきている可能性があります。
封水は、旅行などで長期間トイレを使っていないと蒸発して不足状態になったり、お風呂で大量の水を流したりすると減ってしまうこともあります。
特に思い当たる理由もなく封水不足になっていたら、考えられるのは排水管内でおきているトラブルが考えられます。
排水管が詰まっていると、排水に通常よりも多くの水が必要になり、封水不足になることがあるのです。
あるいは、便器と床、クッションフロアの間に隙間が出来てしまい、下水臭が漏れ出ているケースも。
トイレが臭いだけでなく水漏れを伴う場合、床材、クッションフロアの劣化や床下でのカビの発生、階下漏水の心配があります。
トイレの場所ごと、臭いの原因ごとに対処方法は異なります。
まずは、掃除が行き届いていない場所が無いかをチェックしてみましょう。
床、壁の主な原因はアンモニア
排便後の一時的な臭さであれば、消臭スプレーや換気扇を回すなどで対処することになりますが、トイレ空間全体が常に臭い場合は、アンモニア臭が床材や壁紙に染み込んでいると考えられます。
男性が立って用を足していると、飛び散りは想像以上の広範囲に及んでいますし、座って用を足していても、便器や水面から跳ね返りは起きている物です。
家族に小さな男の子がいると、的を外してしまう事が多いのでなおさらです。
特に、床は念入りに拭いていても壁はおざなりになりがちです。
壁紙に尿が染みついてしまうと取れにくいので、、こまめに掃除する必要があります。
壁紙の素材を確認して、トイレ用の中性洗剤で濡れぶきするか、トイレ用の拭き掃除シートで腰から下の高さを中心に壁全体をしっかり拭きましょう。
最後に乾拭きしてから換気扇を回しておくと良いでしょう。
便器の裏、便器との接合部分の主な原因はアンモニアや尿石
便座と便器が接しているクッション部分、ウオシュレットと便器の接合部分も、気づかぬうちに汚れが溜まっている場所です。
便器内で跳ね返った尿だけでなく、便を流した際に跳ね返った汚水も入り込んでいます。
ウオシュレットの便座は、取扱説明書を読めば簡単にスライドさせるか取り外すことができるので、定期的に掃除しましょう。
便座を外したら、便器側の接合部付近にトイレ用洗剤を吹きかけ、不要になった歯ブラシなどで擦ります。
便器内の黄ばみの主な原因は尿石
便器内の黄ばみも尿石によるもの。
尿石はアルカリ性の汚れのため、酸性の洗剤でなければ簡単に落とすことが出来ません。
日頃のトイレ掃除で落としきれていなかった尿汚れも尿石化の原因になりますが、節約が原因になっていることも。
節水のために弱い水流で流したり、用を足した後に毎回流さなかったりしていると、残った尿が便器内で尿石化して黄ばんできてしまうのです。
尿石が出来てしまうと落とすのが大変なので、用を足した後は毎回適切な水量で流し、こまめな掃除を心がけましょう。
便器のフチの主な原因は尿石やカビ
ここも尿石が溜まりやすい場所です。
どうしても死角になってしまうので、掃除の際はかがんで膝をついて覗き込み、残った尿石がないかを十分チェックしましょう。
しっかり掃除をしたつもりでも、尿石が残っているとニオイは無くなりません。
尿石で黄ばんでいたら、酸性洗剤でシップをしてください。
尿石ではなく、頑固な黒ずみが出来ていたらトイレ用の塩素系洗剤を使用します。
黒ずみはカビが主な原因なので、トイレ用の塩素系洗剤が無ければお風呂用のカビ取り洗剤でも代用できます。
黒ずみ部分にトイレットペーパーを置き、その上から黒ずみにまで浸透するように塩素系のトイレ用洗剤をかけて、シップのように貼った状態で2~3分ほど放置します。
気を付けなければいけないのは、酸性洗剤と塩素系洗剤を同時に使用しないこと。
その2つが混ざると、有毒ガスが発生して危険なので、尿石と黒ずみ両方の汚れがあっても、掃除は別々のタイミングに行ってください。
便器と床の接合部分の主な原因はアンモニアやカビ
便器と床、クッションフロアとの接合部分には、どうしてもを図かな隙間があります。
そこにこぼれた尿や水、汚れが溜まっているのがニオイの原因です。
便器と床の接合部分に異常がなく臭いだけあれば、使い古しの歯ブラシで掻き出すように掃除しましょう。
トイレタンクの中の主な原因はカビ
トイレ内がカビ臭いなら、タンクの中に原因がある可能性があります。
1年以上トイレタンクの中を見ていない場合は、必ずタンクを開けて、中の状態を確認してください。
タンク内には常に水があるため、非常にカビが発生しやすい場所です。
普段目に付かないので忘れがちですが、定期的に掃除する必要があるのです。
タンク内のカビは、フタを外して中性洗剤をかけ、使い古しの歯ブラシで擦ればきれいになります。
ただし、タンク内には水を流すための色々なパーツが入っています。
直接触れたりブラシで擦ったりするのが不安であれば、トイレタンク用の専用洗剤も市販されているので活用するのもおすすめです。
換気扇の主な原因はアンモニアやカビ
尿から発生するアンモニアの臭いは、上へと上がっていく性質があるため、天井や換気扇付近にニオイが蓄積して染みついている可能性があります。
さらに、トイレではトイレットペーパーやマットなどを使用するため、意外と多くのホコリが発生しています。
換気扇フィルターがホコリで目詰まりしていると、空気を吸い込めずに換気扇としての役割が果たせなくなり、トイレの臭いが余計に気になってしまうかもしれません。
ホコリを餌にするカビの温床となってしまうこともあります。
高い位置にある換気扇は手が届きにくいため、なかなか頻繁に掃除しずらく後回しにしてしまいがちです。
しかし、定期的にフィルターのホコリを掃除機で吸い、お掃除シートなどで拭くようにしましょう。
内部の汚れがひどい場合は、ファンを取り外して丸洗いし、しっかり乾かしてから戻します。
トイレブラシケース
床、壁や便器の内外も便座の裏も、トイレ内をくまなく掃除しているのになぜか臭いという場合は、トイレブラシのケース内から悪臭が発生している可能性があります。
便器内をブラシで掃除した後に水気を切って片付けても、ケース内にはどうしても汚水が溜まっていきます。
その汚水が乾燥してニオイを放ってしまうのです。
ブラシケースの底に溜まった水をこまめに捨てて掃除をするか、水が溜まらないように使い捨てブラシに切り替えるなどで対処しましょう。
どこからともなく下水臭い
原因不明で封水が下がって下水臭が漂っているケース。
便器と床、クッションフロアの間に隙間ができて下水が漏れ出しているケースでは、早急な対処が必要です。
封水が下がった原因が排水管つまりにあるとすると、トイレを流した時に下水が逆流して一気に便器からあふれ出す可能性がありますし、トイレで水漏れがおきていると家財を傷めたり、階下の部屋にまで漏水したりする可能性があります。
早めに水回りの専門業者に点検、修理を依頼しましょう。