賃貸でもエアコンクリーニングはすべき?費用は誰が負担する?簡単な掃除方法も解説
更新日:2025年10月23日 ご家庭向け
エアコンを毎日使い続けると内部にホコリや汚れが蓄積されるため、年に1回はプロにクリーニングを依頼することが推奨されています。
ただ、賃貸にお住まいの方の中には「賃貸でもエアコンクリーニングはすべき?」「費用は誰が負担するの?」などと気になっている方もいるでしょう。
本記事では、賃貸物件にエアコンクリーニングはそもそも必要なのか、費用は誰が負担すべきかという疑問についてお答えしています。
また、実際にエアコンクリーニングを依頼する場合の注意点や自分でできるお手入れ方法もまとめているので、ぜひ参考にしてください。
賃貸でもエアコンクリーニングをしたほうがいい?
賃貸物件であっても、エアコンクリーニングをすることをおすすめします。
賃貸物件のエアコンは、前の入居者が退去するときやご自身が入居する前にクリーニングされていることがほとんどです。
しかし、入居して長期的に使い続けると、再びエアコンの内部にホコリが溜まったりカビが繁殖したりしている可能性が高いです。
エアコン内部にカビやホコリが充満している場合、稼働するたびにカビやハウスダストが部屋に撒き散らされ、アレルギー性鼻炎や気管支喘息などの病気を引き起こすこともあります。
また、エアコンの稼働効率が下がるため、通常より多くの電力が必要となり電気代が高騰することも考えられます。
これらのリスクを防ぐためにも、賃貸だとしても定期的にエアコンクリーニングをすることが非常に重要です。
賃貸でエアコンクリーニングをする場合は誰が費用を負担する?
賃貸でエアコンクリーニングをする場合の費用については、まず「賃貸借契約書」を確認しましょう。
一般的に、備品の修理やクリーニングについては、契約書にて誰が費用を負担するのかがきちんと明記されています。
もし費用負担について記載がない場合は、管理会社に連絡してみてください。
そして、ここからは入居前・入居中・退去時の状況別に、エアコンクリーニングの費用は一般的に誰が負担するのかについて詳しく解説していきます。
入居前(入居時)
入居前(入居時)は、原則として貸主側が負担します(大家さんもしくは管理会社)。
ご自身が入居する前のエアコンに蓄積されたカビや汚れは、前の入居者から引き継がれたものです。
ご自身が原因ではないうえに、次の入居者が快適に使える状態にするための「修繕義務」が貸主にはあるので、入居前は貸主が費用を負担すべきと言えます。
入居中
入居中のエアコンクリーニングの費用については、ケースバイケースです。
| 貸主負担となる可能性が高いケース | ・入居したタイミングで既に汚れていた場合 ・定期的にお手入れをしていたにもかかわらず、内部の汚れやニオイが気になった場合 |
|---|---|
| 借主負担となる可能性が高いケース | ・賃貸借契約書に借主負担と記載されていた場合 ・室内でタバコを吸ったことが原因で汚れた場合 ・ペットを飼っていてフィルターにペットの毛が詰まっている場合 ・一度もお手入れをしなかった結果、カビやホコリが蓄積された場合 |
入居時に既に汚れていた場合は、前述の通り貸主に「修繕義務」があるため、ご自身が費用を負担する必要はありません。
また、定期的に掃除していたのに汚れが蓄積された場合は、「経年劣化」と見なされて費用を請求されることはほとんどないでしょう。
ただし、喫煙やお手入れの放棄など、ご自身の使い方が原因である場合は、「善管注意義務違反」として自己負担でクリーニングを行うようお願いされる可能性があります。
退去時
退去時も入居前と同様に、エアコンクリーニングの負担は原則として貸主側(大家さんもしくは管理会社)です。
通常の使い方で発生したエアコン内部の汚れは、一般的に「経年劣化」や「通常損耗」と見なされます。
そのため、退去時の原状回復費用としてクリーニング代を請求されることは、基本的にありません。
ただし、入居中のケースと同様に、ご自身の使い方が原因で生じた著しい汚れがある場合は、クリーニング費用を請求される可能性があります。
賃貸でエアコンクリーニングをする場合は管理会社に事前に相談しよう
賃貸でエアコンクリーニングをする場合は、必ず管理会社もしくは大家さんに事前に相談してください。自己判断で勝手に業者を呼ぶのは絶対にNGです。
善意で自分で業者を手配して後から管理会社に費用を請求しても、「聞いていない」と支払いを拒否される可能性が高いです。
また、クリーニングが原因でエアコンが故障した場合、入居者が無断で作業を行ったと見なされて責任問題に発展するリスクもあります。
そのため、エアコンクリーニングを行いたい旨をあらかじめ管理会社や大家さんに伝えて、必ず許可をもらってから業者に依頼してください。
あわせて、業者はこちらで選んで良いのか、費用の上限はいくらぐらいか、なども聞いておくと安心です。
自分で購入したエアコンをクリーニングするときも相談すべき
ご自身で購入したエアコンをクリーニングする場合は、基本的に自己負担となります。
ただ、自己負担だとしても管理会社には事前に連絡しておくべきです。
クリーニングをするときは、作業音が発生したりベランダで部品を洗浄したりと、ほかの居住者にも迷惑がかかる可能性があるからです。
よって、「〇月〇日の〇時頃、エアコンクリーニングの業者が入室します」と一本連絡を入れておきましょう。
管理会社も状況を把握できるため、クレームが入るようなトラブルが発生するリスクも防げます。
エアコンを綺麗な状態に保つためにできること
エアコンを綺麗な状態に保つために、日常的に取り組める対策を3つ紹介します。
- フィルターを掃除する
- 送風運転をする
- 部屋をこまめに換気する
フィルターを掃除する
2週間に1回はエアコンのフィルターを掃除しましょう。
エアコンのフタを開けて、フィルターに付着したホコリを掃除機で吸い取ります。
掃除機で吸いきれなかったり、ホコリの層が厚い場合は、洗面所やお風呂場で洗って十分に乾かしてからエアコンに戻してください。
フィルターを綺麗にするだけでも、エアコンの効きが良くなり電気代の節約にも繋がります。
送風運転をする
送風運転とは、部屋の空気を吸ってそのまま部屋に吐き出すモードのことです。
通常、冷房の稼働をさせると、エアコンの内部は熱交換によって結露で濡れた状態になります。
そのまま放置するとカビの温床となってしまいますが、送風運転をすることでエアコン内部を乾燥させることが可能です。
30分〜1時間を目安に送風運転を行うことで、エアコン内部にカビが繁殖するのを抑制できます。
部屋をこまめに換気する
エアコンは、部屋の空気を吸い込んで循環させています。つまり、部屋が汚れていればエアコンも汚れるということです。
定期的に窓を開けて換気を行い部屋の掃除もこまめに行うことで、結果としてエアコンをきれいに保つことに繋がります。
管理会社に相談したうえでエアコンクリーニングの実施を検討しよう
本記事では、賃貸でエアコンクリーニングをする場合の注意事項や費用負担などについて詳しく解説しました。
エアコンを使い続けると、どうしても内部にカビやホコリが蓄積されていきます。そのため、賃貸でもエアコンクリーニングをすることが推奨されます。
基本的にエアコンクリーニングの費用は、大家さんもしくは管理会社の負担です。ただし、ご自身の使い方によっては自己負担となる場合もあるので注意してください。
また、クリーニングを行う場合は必ず許可をもらいましょう。費用や依頼する業者についても一緒に確認すると安心です。
本記事にてご自身でできる手入れ方法も紹介しているので、汚れが気になる場合はそちらも参考にしてください。