エアコンクリーニングの頻度はどのくらい?おすすめの時期や簡単なお手入れ方法も紹介
更新日:2025年10月23日 ご家庭向け
エアコンは、稼働するたびに内部にホコリや汚れが蓄積されますが、構造が複雑なので専門業者に定期的にクリーニングしてもらう必要があります。
ただ、「エアコンクリーニングはどのくらいのペースがちょうど良いのだろう?」「クリーニングのサインはある?」などと気になっている人もいるでしょう。
そこで本記事では、エアコンクリーニングを依頼するべき頻度について詳しく解説します。
また、クリーニングを検討すべきタイミングや放置した場合のリスクなどもまとめているので、最後までチェックしてください。
エアコンクリーニングの頻度は年に1回が理想
プロの業者による本格的なエアコンクリーニングの頻度は、年に1回が理想です。
エアコンは、部屋の空気を吸い込み、その空気を冷ましたり温めたりして、部屋に適した温度の空気を吐き出すという仕組みです。
エアコンが部屋の空気を吸い込むとき、実は室内のホコリや汚れも一緒に吸い込んでいます。そのとき、フィルターで防ぎきれなかった細かなホコリは、エアコン内部に蓄積されてしまうのです。
エアコンの内部は構造が非常に複雑なので、自分で掃除するのは非常に困難です。よって、年に一度はプロの手で内部の汚れをリセットすることが推奨されています。
エアコンフィルターのお手入れは2週間に1回が理想
プロによるクリーニングは年に1回が理想ですが、エアコンフィルターのお手入れは2週間に1回を目安に行いましょう。
これだけで、エアコンの効きやエアコン内部の汚れ具合が大きく変わります。
エアコンのフィルターを掃除する場合は、以下の手順を参考にしてください。
- エアコンの電源を切ってコンセントを抜く
- フロントパネルを開けてフィルターを取り外す
- フィルターの表面についたホコリや汚れを掃除機で吸い取る
これだけで簡単にエアコンのフィルターをお手入れできます。
もしフィルターの汚れがひどい場合は、洗面台やお風呂場で水洗いをしましょう。洗浄後はタオルで水気を拭き取り、完全に乾かしてからエアコンに戻してください。
加えて、冷房の使用後は30分〜1時間ほど送風運転を行うのがおすすめです。エアコンの内部をしっかり乾燥させることでカビの繁殖を抑えられます。
【状況別】エアコンクリーニングを行う目安の頻度
年に一度、プロにエアコンクリーニングを依頼することが推奨されていますが、その頻度はあくまでも一般的な目安です。
エアコンの設置場所やご自身のライフスタイルなどによって、最適なクリーニング頻度は以下のように異なります。
| リビングに設置されている場合 | 年に2回 | 稼働時間が長く、食事の油煙や人の出入りで汚れやすい |
|---|---|---|
| 寝室にある場合 | 2年に1回〜年に1回 | 就寝時のみに使用している場合は稼働時間が短くなるため |
| キッチン近くにある場合 | 年に2回 | 調理時の油煙を吸い込み、内部に頑固な汚れが蓄積されやすいため |
| ペットを飼っている場合 | 年に2回 | ペットの毛やフケがエアコン内部に蓄積されやすく、アレルギーや悪臭の原因になるため |
| 喫煙者がいる場合 | 年に2回 | タバコのヤニが内部に付着し、黄色くベトベトした強烈な臭いの原因になるため |
| 小さい子どもやアレルギー体質の人がいる場合 | 年に2回 | カビの胞子は、抵抗力の弱い赤ちゃんやアレルギーを持つ人にとって健康リスクとなるため |
エアコンの設置場所や家庭環境などが上記のケースに当てはまる場合は、一般的な目安よりも少し頻度を多めにクリーニングすることをおすすめします。
エアコンクリーニングを検討するべき5つのサイン
ここからは、エアコンクリーニングを検討するべき5つのサインを紹介します。
- カビ臭いニオイがするとき
- 吹き出し口に黒い斑点や黒い粉が見えるとき
- エアコンの効きが悪くなったと感じたとき
- エアコンから水漏れしているとき
- エアコンから異音がするとき
これらのサインが一つでも見られたら、前回のクリーニングからの期間にかかわらず、すぐに業者にエアコンクリーニングを依頼したほうが良いでしょう。
1.カビ臭いニオイがするとき
エアコンをつけた瞬間にカビ臭いニオイがしたら、エアコン内部でカビや雑菌が繁殖している可能性が高いです。
そのような空気を吸い続けることは健康的にも良くないため、すぐにエアコンクリーニングを依頼しましょう。
2.吹き出し口に黒い斑点や黒い粉が見えるとき
エアコンの吹き出し口を覗いたときに黒い斑点や黒い粉が見えたら、クリーニングを依頼しましょう。
黒い斑点はカビで、黒い粉はカビの胞子です。それらが吹き出し口に付着している状態でエアコンを稼働すると、部屋にカビの胞子が撒き散らされてしまいます。
最悪の場合、体内にも入ることも考えられるため、黒い斑点や黒い粉が見えた場合もすぐにクリーニングを申し込みましょう。
3.エアコンの効きが悪くなったと感じたとき
「設定温度を以前より下げないと、部屋が冷えなくなった」「風量が弱くなった気がする」などと感じる場合も、エアコンクリーニングをすべきタイミングと言えます。
フィルターや内部の熱交換器がホコリによって目詰まりし、熱効率が著しく低下している可能性があります。
エアコンの内部を掃除するには高度な技術が必要なので、効きが悪くなったと感じる場合もプロの業者にクリーニングを依頼しましょう。
4.エアコンから水漏れしているとき
エアコン本体からポタポタと水が垂れてくる場合も、クリーニングを検討すべきタイミングです。
エアコンの水漏れは、結露水を排出するためのドレンホースが詰まっている可能性が高いです。
放置するとカビの繁殖を促すだけでなく、壁や床を傷めてしまうこともあります。最悪の場合、階下への漏水トラブルにつながることもあるので、早めに業者に見てもらいましょう。
5.エアコンから異音がするとき
運転中に「ガラガラ」「カタカタ」といった異音がする場合も、エアコンクリーニングをするべきサインです。
ファンの軸にホコリが絡まっていたり、汚れによって部品のバランスが崩れていたりする可能性があります。
故障の原因ともなるため、自分で解決しようとせずに業者に確認してもらうことをおすすめします。
エアコンクリーニングを放置した場合に考えられるリスク
エアコンクリーニングを放置した場合に考えられるリスクについて紹介します。
- 身体に悪影響が及ぶ
- 電気代が高騰する
- エアコンの寿命が短くなる
身体に悪影響が及ぶ
汚れたエアコンが撒き散らすカビの胞子やハウスダストを吸い込み続けることで、アレルギーや呼吸器系疾患を引き起こす可能性があります。
具体的には、「喘息」「夏型過敏性肺炎」「アレルギー性鼻炎」「アスペルギルス症」などの病気にかかってしまうことがあります。
エアコンを利用した際に、咳が止まらなかったり体調が悪いと感じたりした場合は、すぐに病院で診てもらってください。そして早急にエアコンクリーニングを依頼しましょう。
電気代が高騰する
エアコンクリーニングを放置することで、電気代が高騰するリスクがあります。
エアコンフィルターや内部の熱交換器にホコリが蓄積されると、エアコンは効率的な熱交換ができなくなります。
その結果、通常よりも多くのパワーが必要となるため、無駄に電力を消費し、結果的に電気代も高騰してしまうというわけです。
エアコンの効きが悪いと感じたり電気代が上がったと感じたりした場合は、エアコンクリーニングをするべきというサインです。
きちんと専門業者の手によって綺麗にしてもらえば、電力の消費量を抑えられて電気代も浮かせられるでしょう。
エアコンの寿命が短くなる
何年もエアコンクリーニングを放置すると、結果的にエアコンの寿命を短くしてしまうことにもつながります。
エアコン内部の汚れは、本体にも常に余計な負荷をかけ続けています。
この負荷によってモーターやコンプレッサーといった重要な部品の劣化が早まり、故障を引き起こしてしまうというわけです。
定期的なクリーニングはエアコンを長く使い続けるために必要不可欠です。年に1度は掃除も兼ねて専門業者に内部をきちんと確認してもらいましょう。
エアコンクリーニングを依頼するおすすめの時期
エアコンクリーニングを依頼するのにおすすめの時期は、春と秋です。
エアコンを稼働させる夏や冬の前にクリーニングしておくと、綺麗な状態でエアコンを使用できます。エアコンを使ったときの異音・異臭予防にも有効です。
また、春と秋はエアコンクリーニングの閑散期なので予約も取りやすいです。加えて、キャンペーン割引が実施され、お得な料金でクリーニングしてもらえることもあります。
反対に、冷房を使い始める前の6月〜8月や暖房を使い始める前の11月〜12月は、依頼が殺到する繁忙期です。予約が取りにくくなるだけでなく、料金も高騰する傾向にあります。
そのため、エアコンクリーニングを依頼するなら、春もしくは秋に申し込むと良いでしょう。
年に1度はクリーニングを依頼してエアコンも空間も快適な状態に
本記事では、エアコンクリーニングを行う頻度の目安やクリーニングを検討するタイミングなどを解説しました。
エアコンクリーニングは少なくとも年に1回は依頼するのがおすすめです。特に、カビ臭いニオイがしたり吹き出し口に黒い斑点が見えたりしたら、クリーニングをするべきというサインです。
エアコンクリーニングを放置すると、身体に悪影響が出ることがあるほか、電気代が通常より高くつく場合もあります。
1年に1回は専門業者にエアコンの掃除を依頼して、エアコンだけでなくお部屋も清潔な状態を保ちましょう。