カビ
更新日:2025年08月06日
日常生活の中で、カビは食品や水回り、衣類などあらゆるところに生息しています。
カビは、約8万種が発見されていて、発見されていないものを含めると150万種に達するといわれています。
では、住居に生えるカビにはどういったものがあるのでしょうか。
代表的なカビの種類
黒カビ
黒カビは、黒い斑点状のカビで壁や水回りをはじめとして、住居の多くの場所で見られます。
黒カビは、健康に影響を及ぼす原因になるので注意が必要ですが、軽度な黒カビはアルコール消毒で比較的簡単に除去できるのが特徴です。
一方で、タイルの溝やパッキンなどの柔らかい部分や頑固にこびりついた黒カビは、塩素系漂白剤を使用して除去する必要があります。
赤カビ
赤カビは、カビと名が付いていますが実は、土や水中、空中に分布している酵母菌の一種で、ピンク色や紫色をしています。
家の中では主に、キッチンや浴室といったぬめりが出やすい水回りの床や壁、天井に発生するためこまめな掃除が必要です。
煤カビ
壁などに塗られた塗料や、エアコン内部などのプラスチック面にみられるすす状のカビです。
結露部分やビニール素材で発生しやすく、一見ホコリにもみえるため、カビだと気づきにくいのが特徴です。
しかし、煤カビは吸い込むと健康に影響を及ぼす原因になります。
カビの繁殖が進むと除去が難しく、再発しやすいカビなので見落とさないようにしましょう。
コウジカビ
コウジカビは、発生場所により白、茶、緑と様々な色に変化するまだら模様のカビです。
家の中では食品はもちろん、カーペット、畳、革製品などに発生しやすいのが特徴です。
コウジカビも健康に影響を及ぼす原因になるため、見つけたらすぐに除去し、消毒しましょう。
カビ放置によるリスク
部屋に生えたカビは、種類によっては綿毛のようにふわふわと舞いやすいものもあり、空気中にカビの胞子が飛散します。
そのため、部屋の一部に生えているカビでも、部屋全体に広がるリスクがあります。
そんなカビだらけの部屋で暮らし、カビが生えた布団で寝て、カビが付いた洋服を着ているなんて想像するだけでゾッとしますよね。
生活環境を清潔に保つ為にも、部屋のカビは見つけたらすぐに除去する癖をつけると良いでしょう。
カビを吸い込むことで、体調不良の原因になる可能性があります。
たとえ重篤な症状に至らなくても、カビが生える部屋で生活していると不調が出やすくなります。
家族の健康を守るためにも、カビを甘く見てはいけません。
カビが生えると、体調不良だけでなく異臭のリスクにも繋がります。
カビが繁殖すると、もわっとした土っぽいニオイや腐った木材のような独特のニオイが発生することがあります。
また、カビのニオイは鼻に付くので普段家族が気づかなくても来客時に気づかれやすいです。
家に入った時の印象を悪いものにしないためにも、カビは放置しないようにしましょう。
天井裏にカビが発生すると、建物を支える構造材にも広がります。
また、天井裏の建材にカビが繁殖すると、梁は腐り天井材は強度が落ちて剥がれ落ちてくる可能性があります。
つまり、放置したカビが原因で家の価値や安全性が落ちることになります。
カビを予防するためのポイント
定期的に換気をする
カビ対策として、まず重要なポイントは換気です。
換気をしていない部屋には、暖かく湿った空気がこもり天井付近にたまります。
カビは、高温多湿を好むため湿気がある場所では一気に繁殖します。
しかし、換気をして室内の空気を循環させれば、天井に籠った空気は外に逃げるのでカビの繁殖を防げます。
夏や冬は外気を入れたくない、仕事で家を空けがちといった様々な理由で換気が難しい場合もあります。
まずは、起床時に窓を開けたり入浴や料理中に換気扇やサーキュレーターを回すといった簡単な習慣づけから始めましょう。
結露を除去する
換気や掃除をしていても繰り返し天井にカビが生えるときは結露が原因かもしれません。
特に浴室や脱衣所のように、湿気が多い部屋の天井は結露が発生しやすいです。
結露は、放置するとカビの温床になるので見つけたらなるべく早く除去しましょう。
結露が水滴になって滴り落ちてくる場合には、フローリングワイパーで天井全体を拭き取るのも効果的です。
もし、部屋の換気設備が不十分であったり、窓が無かったりする場合は、除湿器の活用もおすすめです。
小まめに掃除をする
部屋のホコリ、髪の毛、石鹸カス、衣服の汚れ、人の垢などはカビの栄養源になります。
カビの種類ごとに掃除方法を使い分け、清潔な環境を保つことでカビの発生を防ぐことができます。
カビを見つけたらまずは消毒しましょう
下手に拭き取ろうとすると、カビの胞子を飛散らせたり広げてしまったりしますし、洗剤を使えばエサを与えることになります。
ベストな方法は、消毒用エタノールを雑巾などに染み込ませて拭き取ること。
手指消毒用のアルコールジェルが使い切れずに残っている場合は、そちらを使うのもおすすめです。
また、熱に強い箇所なら、水拭き後にスチームクリーナーを使ったり、当て布をしてアイロンをかけたりしても良いでしょう。
洗い流せる場所なら、次亜塩素酸ナトリウムを主成分としたカビ取り剤も効果的です。
一方、クエン酸や重曹はナチュラルな掃除道具として人気ですが、カビの除去効果はほとんどありません。
なお、カビを拭き取った雑巾などはそのまま処分しましょう。
水洗いするとカビの胞子が周囲に飛んでしまうため、そのまま袋に入れて口をしっかり閉じてから捨てるようにしてください。
部屋の中にカビのニオイや色が残っているときは、カビが除去しきれていないこともあります。
クローゼットや押し入れに防虫剤を入れていると、カビのニオイ自体に気づかなくなるので一度、チェックしてみてください。
色が残っている場合、カビの色素を分解する次亜塩素酸ナトリウムで拭くという方法もありますが、素材が傷んでしまう事もありますので注意が必要です。