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【洗剤の知識】汚れには種類がある!洗剤別落ちる汚れ落ちない汚れ一覧

公開日:2021年02月18日
更新日:2022年01月21日

汚れというものを大まかに分類すると、最も大きな括りで2種類に分けることができます。

 

有機系の汚れと無機系の汚れです。

 

読んで字のごとくこの2種類の汚れは、汚れを構成している物質が有機物か無機物かという違いがあります。

 

有機物とは炭素を含む物質を指します。生物の体を構成する成分であり、炭水化物や脂肪、タンパク質などがこれに当たります。

一方、無機物は有機物以外の化合物を指します。石や水、空気などが無機物です。

 

料理に例えると、ステーキ肉は有機物で、調味に使う塩は無機物、という感じです。

 

有機系の汚れは、人の皮脂や髪の毛、石鹸などに含まれる脂肪酸、油などがこれにあたります。お風呂場の石鹸カス、排水口に溜まった髪の毛、キッチン周りの油汚れなどは有機系の汚れに分類されます。また、カビも「カビ菌」という菌類(生物)の集合体ですので、この有機物系の汚れに当てはまります。

 

一方、無機系の汚れは、水などの液体に溶けているカルシウムの浸食によって作られることが多く、水回りの蛇口にできる白いスケール(水垢)や、トイレ便器の内側にたまる尿石、コンクリートが雨などにさらされると浮き上がってくるエフロレッセンスなどは無機系の汚れに分類されます。

 

これら有機系の汚れと無機系の汚れは、有効な洗剤が全く違います。

汚れの性質を正しく理解し、汚れの種類に応じて適切な洗剤を選ばなければ、汚れをキレイにすることはできません。

 

今回は、お掃除に役立つ「汚れと洗剤の性質」についてご紹介したいと思います!

 


◾︎汚れの性質と洗剤の適性

・有機系の汚れ・・・生物の体内で合成されるものの総称。油、石鹸カス、カビ、人の皮脂、髪の毛などが該当する。主に中性やアルカリ性の洗剤と反応する。

 

・無機系の汚れ・・・カルシウムなどのミネラルが凝固することでできる汚れ。水垢(スケール)、尿石、エフロレッセンスなどが代表的。主に酸性の洗剤と反応する。

 

このように、有機系の汚れと無機系の汚れでは、有効な洗剤の液性が全く異なります。

間違った液性の洗剤を使用しても汚れとはあまり反応しませんので、それでも強引にキレイニしようと思ったら、それだけ多くの洗剤と手間が必要になります。しかも、完璧に落とすことができない可能性もあります。

 

また、洗剤による汚れ落しには物質の「中和」という反応を利用しています。

しかし、液性(Ph値)で汚れを見てみると、実は意外とアルカリ性・酸性のどちらでもない「中性」の汚れが多かったりするのです。中性はアルカリ性と酸性の中間ですので、すでに中和された物質です。なので、どちらの液性で中和して落とすという理屈では落とすことができません。

しかも、洗剤には酸性・アルカリ性・中性などの液性の他に、「塩素」「界面活性剤」などの種類もあったり。

 

なんだかとても込み入ってややこしい話になってきましたね。お掃除のプロは、それだけ複雑かつ難しい知識を駆使して日々の業務にあたっています。

 

次の項では、洗剤の液性や種類をご紹介するとともに、それぞれの洗剤がどういった汚れに効果があるのかをご紹介いたします!

 


◾︎洗剤別!効果のある汚れ一覧

・酸性洗剤・・・カルシウムが凝固してできた汚れ(水垢や尿石)や、金属表面の鉄サビなどを落とすのに有効な洗剤です。弱酸性のものではクエン酸が有名で、オレンジなどの柑橘系の果物に多く含まれていることから、「オレンジピール成分配合」とうたった洗剤が最近増えています。しかし、長い時間をかけて堆積した水垢などには弱酸性の洗剤では効果がないため、こういった頑固な汚れには塩酸などの強力な洗剤を使う必要があります。

 

・アルカリ性洗剤・・・油汚れなどを落とすのに効果的な洗剤です。弱アルカリ性の洗剤では「重曹」や「セスキ炭酸ソーダ」が有名ですね。しかし、これらの弱アルカリ性洗剤も、脂肪酸(手垢や皮脂)などの分解には効果がありますが、ドロドロにへばりついた頑固な油汚れには効果がありませんので、汚れがひどい場合には水酸化ナトリウムや水酸化カリウムなどの強力な洗剤を使用します。

 

・中性洗剤・・・酸性・アルカリ性のどちらにも偏っておらず、液性的に安定した洗剤です。中和反応を使って汚れを落とすのではなく、界面活性剤という成分が汚れを浮き上がらせて除去します。中性洗剤は液性が安定しているので、人の皮膚や体へのダメージが少ないというメリットがあります。食器用洗剤など日常のちょっとしたお掃除に使う洗剤の多くはこの中性洗剤です。

ドアノブやスイッチについた手垢、床についた足跡、跳ねてしまった調味料などの軽い汚れを落とすのに重宝する洗剤です。

 

★界面活性剤とは?

物質と物質の境界にある「界面」に作用して、性質を変化させる効果のある成分です。通常水と油は混ざり合うことはありませんが、界面活性剤でそれぞれの境界を変化させてやると混ざり合うようになります。フライパンなどについた油汚れを食器用洗剤で洗うとキレイになるのは、界面活性剤のおかげなのです。界面活性剤には、物質の表面張力をなくす「浸透化」、油と水を溶け合わせる「乳化」、小さな粒子を取り込んで水全体に馴染ませる「分散化」という作用があります。)

 

・塩素洗剤・・・物質の消毒および漂白をする目的で作られた洗剤です。塩素は水と反応すると「次亜塩素酸」という物質に変化します。次亜塩素酸には強い殺菌効果があるため、医療機関や教育・保育の現場で消毒液として利用されています。最近では、新型コロナウイルス感染予防のための手指消毒液として次亜塩素酸水を厚生労働省は推奨しています。また、次亜塩素酸ナトリウムには物質を漂白する効果があることも知られています。

家庭用洗剤としては「ハイター」シリーズや「カビキラー」などがこの塩素洗剤にあたります。

 

★塩素洗剤と塩素ガス

塩素洗剤は、酸性の洗剤と混ざると反応し、「塩素ガス」という有毒ガスを発生させることで知られています。この塩素ガスは強力な毒性を持っており、人間が吸い込むと一瞬で昏倒したり最悪の場合命を落としてしまうほどの危険があります。塩素ガスは兵器利用も検討されているほどの強力な毒ガスですので、塩素洗剤と酸性洗剤は、混ざり合うことの無いよう厳重に保管・管理し、使用の際にも細心の注意を払う必要があります。)

 


◾︎押さえておきたい洗剤の注意点

・酸性洗剤・・・金属を腐食させる効果があります。キッチンシンクなどのステンレス製品に洗剤ボトルの跡が付いているのを見たことがありませんか?あれは、洗剤が垂れて洗剤ボトルの底に溜まり、洗剤に含まれる成分がシンクを腐食させたために色が変わってしまったものです。また、人の粘膜を傷つける恐れがありますので、使用の際は必ずゴム手袋を着用しましょう。敏感な方はゴーグルやマスクなども着けるよう心がけましょう。

 

・アルカリ性洗剤・・・酸性洗剤同様、金属を腐食させる効果があります。強アルカリ性のものは手指などに付着すると皮膚を溶かす恐れがあるため、使用する際は必ずゴム手袋を着用しましょう。頑固な油汚れを溶かしてしまうほどに強力な洗剤ですので、人体にとってもかなりの悪影響があります。アルカリ洗剤の使用によって、レンジフードなどのコーティング皮膜や、その下の塗装を溶かしてしまう事故がハウスクリーニング業界ではよく起こっています。

 

・塩素洗剤・・・吸い込み続けると呼吸器に障害を与えたり、嗅覚組織を傷つけてしまう危険性があります。使用する際は空間を密閉せず、換気扇を回したり窓を開けたりして、十分に換気を行いながら作業しましょう。また、塩素には漂白効果があり、服などに付着すると色落ちを招いてしまいます。お掃除は汚れてもいい服で行うようにしましょう。ちなみに、ポリエステルなどの化学繊維は比較的色落ちしにくいと言われています。

また、前項でも触れましたが、酸性洗剤と混ざると有毒ガスが発生しますので絶対に混ざり合わないよう厳重に保管・管理しましょう。

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