夏直前!クーラーをつけるその前に|エアコンの汚れやすい箇所
「結構久しぶりにエアコン使うけど、急に冷房にして大丈夫かしら?」、「エアコンをつけると最初にイヤなニオイがするんだけど、これって中が汚れてるってこと?」、おそうじ革命にクリーニングを依頼されるお客様からはそういった疑問の声をいただきます。
今回の記事では、エアコンで汚れやすい部分はどこなのか、クリーニングが必要かどうかをチェックするにはどうすればいいか、冷房運転・暖房運転での汚れ方の違い、などについてご説明したいと思います。
エアコンにつく汚れの種類
エアコンは室内の空気を取り込み、内部の熱交換器と呼ばれる機械で空調します。空調した空気は開店するファンによってエアコン下部から室内に放出されるのですが、この「部屋の空気を取り込んでいる」という性質上、エアコンには様々な汚れが付着します。
また、汚れの種類も冬場の暖房運転時と夏場の冷房運転時とでは異なります。暖房と冷房では付く汚れがどう違うのか、詳しく見ていきましょう。
1.暖房運転時
湿度の高い夏場は湿気によってハウスダストなどは空中に舞いにくくなっていますが、冬場は空気が乾燥しますので人が歩いたりドアの開け閉めなどでこれらが宙に舞うようになります。
そのなかで暖房運転をすると、エアコンは巻き上げられたこれらのハウスダストを内部に取り込み空調しますので、内部にはホコリなどのゴミが溜まるようになります。
エアコンには前面にフィルターがついていますので、ある程度のものはここで堰き止められますが、この網目をすり抜ける目に見えない小さなホコリや花粉、ウィルスなどはどんどん内部に溜まっていくことになります。
ウィルスは空気中では休眠状態となりますので、死滅することはほぼありません。これらがエアコンの内部に溜まると、年中室内にウィルスを拡散することになりますので、定期的にお掃除して清潔な状態を維持したいものですね。
2.冷房運転時
冷房運転をすると、エアコン内部の熱交換器が冷たくなります。
冷たくなった熱交換器の間を取り込んだ空気が通過することで涼しい風がつくられるのですが、熱交換器およびエアコン全体が冷たくなるとどういうことが起こるでしょうか?
そう、エアコンに空気中の水蒸気が付着して結露することになります。
エアコン内部が結露し、湿度の高い状態が保たれるとどういう弊害があるでしょうか?
ずばり、カビが発生する条件が整ってしまいます。
カビの胞子はその他のハウスダストと異なり、自分で成長することができます。エアコン内部に取り込まれたカビ胞子は、徐々にその菌糸を伸ばして生息域を拡大していきます。そして十分に成長したそのあとは、さらに胞子を飛ばすようになりますので、エアコンの吹きだし口からカビ胞子が放たれることになります。
カビの胞子はアレルゲン物質といわれており、アレルギーを引き起こす原因となることがあります。また、免疫力の弱い人がカビ胞子を吸い込むと、重篤な肺炎になったりすることもあるなど、健康被害も軽視することはできません。
夏場、エアコンをつけたときに酸っぱいニオイがする方は要注意!酸っぱいニオイの原因はカビですので、エアコンからニオイがする場合はエアコン内部にカビが繁殖していると考えられます。
エアコンで汚れやすい場所はどこ?
エアコンは室内の空気を取り込み、内部の熱交換器で空調して、下部のファンから室内へ送り出している、というエアコン空調の基本的な仕組みは先ほどの項でご説明させていただいた通りです。
したがって、エアコンで汚れやすい場所は、これら「室内の空気が通る部分」ということになります。
具体的にいいますと、「エアコンフィルター」、「熱交換器アルミフィン」、「送風ファン」、「吹きだし口(風向ルーバーなど)」が使用していると汚れやすい場所になります。
1.エアコンフィルター
エアコンフィルターはエアコンの前面についているフィルターで、取り込んだ空気に含まれるハウスダストなどのゴミがエアコン内部に入らないようにする役割を持っています。
エアコンの前面パネルをはねあげた中に入っており、取り外しも容易ですので、大掃除のときに綺麗にしているという方も多いのではないでしょうか?
当たり前の話ですが、エアコンは使用頻度によって汚れ具合が変わりますので、頻繁に使用する真夏・真冬は結構な頻度でお掃除してあげる必要があります。
シーズン中は大体月に1度から2週間に1度くらいはお掃除してあげる必要があるといわれています。
前面パネルをはねあげれば汚れ具合をチェックできますので、なにかのお掃除のついでに見てあげるといいでしょう。
2.熱交換器アルミフィン
熱交換器アルミフィンとは、エアコンフィルターを取り外したなかについている銀色のヒダヒダの部分を指します。
熱交換器アルミフィンにはエアコンフィルターで濾しとりきれなかったゴミや、目に見えないカビの胞子などが溜まっていきます。
熱交換器アルミフィンには「サーモスタット」という温度感知器がついており、熱交換器の温度を計っています。ホコリなどが熱交換器アルミフィンに詰まると、内部の熱がうまく放散されないようになり、結果サーモスタットに正常な温度が伝わりませんので、エアコンの誤作動の原因となります。
夏場、異常にエアコンが冷える、あるいは、冬場に全然暖かい空気が出ない、という方は熱交換器アルミフィンの状態をチェックする必要があります。
銀色のヒダヒダ部分(アルミフィン)は、本来ですと隙間が空いており、ここから空気が内部に送られる形となっています。ホコリまみれで隙間が見えない、という方は、お掃除してあげる必要があるでしょう。
3.送風ファン
送風ファンは文字通り、空調した風を室内に送り出す羽根のことを指します。送風ファンがついている場所は、エアコンの吹きだし口の奥、風向ルーバーをはねあげた中のところです。
ファンは細かい羽根がついた横長の筒形をしています。ファンの羽根と羽根の間にはホコリが詰まりやすくなっており、何年もお掃除をしないとこの隙間が完全に埋まってしまうことがあります。
羽根の間が詰まってしまうとどういうことが起こるかというと、送風ファンの風を送り出す力が極端に弱くなってしまいます。
エアコンの効きが悪いと感じる方は、熱交換器アルミフィンと、この送風ファンをチェックしてみましょう。
送風ファンは風向ルーバーを開いた奥に入っています。少々見づらい場所にありますので、下から覗き込むようにしてチェックしてあげましょう。
必要であれば懐中電灯なども使いましょう。
送風ファンに白いホコリがびっしりついていたら、お掃除のサインです。
4.吹きだし口
送風ファンから出た風を、風向ルーバーなどで室内に拡散する部分を指します。
エアコン本体は白を基調に作られていることが多いですが、この吹きだし口の部分が黒ずんでいたり、黒い点々とした汚れがついていたら要注意です。
これらの黒い点々の正体はカビです。この吹きだし口に黒い点々があらわれた場合、吹きだし口の奥、エアコンの内部はカビだらけになっていると考えられます。
風向ルーバーをはねあげ、吹きだし口を覗いてチェックしてあげましょう。
※風向ルーバーはモーターによってスイング運転します。無理に動かすと破損したり、動きがおかしくなる場合がありますので、チェックする際はかならずエアコン本体の電源を抜いてから行うようにしましょう。
まとめ
室外機とエアコン本体は冷媒ガス管という管で繋がれており、相互に熱をやり取りしています。室外機と本体はセットで空調していますので、お掃除してあげるとエアコンの効きがよくなったり、寿命が長持ちしたりなどのメリットが期待できます!
エアコンクリーニングをお考えの方はぜひご依頼ください!