換気扇の油汚れは簡単に落とせる!自分でできる掃除方法を紹介
更新日:2022年01月21日 レンジフードクリーニング
換気扇の油汚れは簡単に落とせる!自分でできる掃除方法を紹介

普段お料理する際に何気なく使っている台所の換気扇ですが、年末の大掃除のときにお掃除してみようとフードを開けたら、油汚れやホコリがぎっしりとたまっていて驚いてしまったという経験をした人も少なくないと思います。
あまりに汚れがひどいので「ハウスクリーニングの業者さんにお願いしてきれいにしてもらおうか」と考える人もいると思いますが、そうすると費用もそれなりにかかってしまうのが悩みの種です。
ここでは、自分でもできるファンのお掃除の方法を紹介します。
必要な道具をそろえて手順通りに行えば、プロにお願いしなくてもファンを十分にきれいにできるので、ぜひ試してみてください。
換気扇を汚れたままにするとどうなる

「換気扇をきれいにしなくては…」と思っていても、面倒でついつい後回しにしてしまいがちです。
「まだ問題なく使えているみたいだし、お掃除はもう少し後でもいいや」と思っている人も多いと思いますが、
汚れたままのファンを放置しておくとどのような問題が起こるのでしょうか。
性能を発揮できなくなってしまう
ファンの汚れを放置することによる直接的な問題は、空気を吸い込む力が弱くなって十分に換気することができなくなってしまうことです。
ファンにホコリや油汚れが付着することで回転が鈍くなったり、目詰まりを起こしたりして空気の通り道が狭くなってしまうことが原因です。
モーターの故障
汚れがぎっしりとついたファンを回すためには通常よりも大きな力が必要です。
その結果、回転モーターに大きな負荷がかかってしまうため、モーターの寿命が縮まってしまったり、最悪の場合は故障の原因になってしまったりすることもあります。 電気代もかさむのでよいことは1つもありません。
火事の原因になることも
ファンに大量の油が付着すると、ドロドロした油の塊が垂れてくることがあります。
お料理の最中にこの油垂れに引火してしまうと家事になってしまうこともあるので、注意しなければなりません。
換気扇の汚れの原因

換気扇に付着する主な汚れは料理で使う油と空中を浮遊しているホコリが混ざったものです。
日本は食材を炒める・揚げる・焼くといった料理方法が多いため、コンロで使用した油が跳ね上がったり、
蒸気と一緒に舞い上がった油が吸い取られたりしてファンについてしまいます。
きれいな状態の油と違って、一度熱が入った油は成分的に変性しているのでドロドロになってなかなか落ちません。
この油汚れとホコリが一緒になることでさらに黒ずんでドロドロになるだけでなく、
金属部分を腐食させたり雑菌を繁殖させたりといった悪影響も及ぼします。
汚い換気扇がゴキブリの住みかになってしまう原因もここにあります。
換気扇の種類

普段何気なく使っている換気扇ですが、実は2つの種類があります。
現在、一般の家庭で使われているファンは「プロペラファン」と呼ばれるタイプと「シロッコファン」と呼ばれるタイプの2つです。
種類の違いによってお掃除の仕方も変わってくるので、まずは自宅に設置されているのがどちらのタイプかを知る必要があるでしょう。
プロペラファン
4~6枚のプロペラが回転して換気を行います。
見た目はちょうど扇風機のようで、プロペラの回転によって吸い込んだ空気をダクトを通さずに直接屋外に排出するのが特徴です。
日本の家庭でも古くから使われているタイプなので、一度は見たことのある人も多いでしょう。
このプロペラファンは排気能力が高く、この後紹介するシロッコファンに比べると一度にたくさんの空気を吸い込んで排出できます。
また、構造が非常にシンプルなのでコスト的にも有利です。 その一方で、デメリットもあります。
先程も説明したようにダクトを通さずに直接屋外に排出するので、直接屋外に接している場所でないと設置できません。
また、強風の影響を受けやすく風の力によって性能を十分に発揮できないこともあります。
プロペラの回転音が大きいので音が気になるケースもあるでしょう。
シロッコファン
フィンで取り囲んだドラム状のモーターを設置し、そのモーターを回転させることで換気を行うものです。
吸い込んだ空気はダクトを通って屋外へと排出されます。
マンションのような集合住宅では屋外と直接接している場所に設置することが難しいため、プロペラタイプではなくシロッコタイプが用いられます。
シロッコファンの特徴は設置場所を選ばないということです。
上記のようにダクトで排気を行うので好きな場所に設置できますし、フィンの角度を調整することで排気を4方向から排出できます。
また、シロッコタイプの場合は一般的にレンジに覆いかぶさるように設置されて周囲をレンジフードによって目隠しされているため、
プロペラタイプと比べると見た目がよいのもメリットです。
音もプロペラタイプと比べると静かですが、吸引力が小さいのはデメリットといえるでしょう。
ダクトを設置する必要があるため、設置費用もプロペラタイプより高くなってしまいます。
タイプ別換気扇の掃除方法と掃除道具

油汚れは普通にお掃除しただけではなかなか落とせません。
きれいにするためには専用の洗剤や掃除道具などを準備して正しい手順で行うようにしましょう。
ここでは換気扇のタイプ別にお掃除の方法を詳しく紹介します。
プロベラファン
換気扇をお掃除する場合、まずは電源プラグを抜きましょう。
電源プラグが見当たらない場合はブレーカーを落として通電しないようにします。
「スイッチをオフにすれば電源プラグを抜かなくてもいいんじゃないか」と思う人もいるかも知れませんが、作業の途中で不意にスイッチに触れてしまったり、物を落としてスイッチがオンになってしまったりすることもあります。
作業中にファンが回ってしまうと事故につながる恐れがあるので、電源プラグを抜くようにしましょう。
電源プラグを抜いたらフィルターを取り外し、次に羽の部分も取り外します。 フィルターは手前に引くと簡単に外れますし、羽は中心部分のスピンナーを回せば取り外せます。 取り外したフィルターと羽の洗浄には重曹を使います。
換気扇の汚れは酸性の油汚れなので、アルカリ性の重曹を使って中和することで、きれいにすることが可能です。
汚れがひどい場合にはお湯に重曹を溶かして2~3時間ほど浸け置きするとよいでしょう。 フィルターの目詰まりが気になる場合など、細かい部分については重曹を歯ブラシに取り、擦っていくときれいにできます。
最後に換気扇の本体をきれいにして、外したパーツを取り付けたら作業終了です。
シロッコファン
シロッコタイプの場合も最初は同じで、電源プラグを抜いてから作業を始めるようにします。
ブレーカーを落としてもよいですが、キッチンのブレーカーを落とすと冷蔵庫などの電気も止まってしまうので、夏場は食物の傷みなどに注意して行う必要があるでしょう。
電気を止めたらパーツを取り外していきます。
フィルターや整流板を外したら、ブラシと洗剤を使ってフィルターの網目を洗剤とブラシできれいにしていきます。
次にドラム型ファンを外して洗浄を行います。 洗剤はお湯に重曹を溶かしたものでもOKですし、重曹がない場合は小麦粉で代用することも可能です。
もちろん、市販のものでも構いませんが、その場合はアルカリ性のものを使うようにします。
しつこい汚れについてはプロペラタイプと同様に浸け置き洗いが効果的です。
シロッコタイプはプロペラタイプと比べると構造が複雑で、ファンを外すためにネジを外したりする必要があります。
作業の途中でネジをなくしてしまったりしないように、細心の注意を払って作業を進めるようにしましょう。
換気扇の掃除頻度

換気扇のお掃除のコツは、長い間放置せずにこまめに行うことです。
放置期間が長くなればなるほど汚れが落ちにくくなって作業に多くの時間と手間がかかってしまいます。
また、換気扇の寿命も縮めてしまいます。 少なくとも半年に一度、できれば3ヶ月に一度くらいの頻度でお掃除するのがオススメです。
普段のお掃除にはセスキ炭酸ソーダを使うとよいでしょう。 これは重曹と炭酸ナトリウムを合わせたもので、100円ショップなどでも手軽に購入できます。
購入したセスキ炭酸ソーダを水に溶かしてスプレーボトルに入れ、換気扇に吹きかけながら雑巾で拭けば、油汚れを中和してきれいになります。
環境にも優しいので、小さな子どもやペットのいる家庭でも安心して使えます。
まとめ

換気扇を長い間お掃除しないでいると油汚れが付着して落とすのが大変です。
また、故障や火事の原因にもなりかねません。 3ヶ月に一度の頻度でこまめに掃除するようにしましょう。
作業に移る前には換気扇の種類を確認しておきます。 種類の違いによって方法や手順が異なるからです。 また、作業の前には電源プラグを抜くようにしましょう。
電源をつないだままだと事故の原因になります。 オススメの洗い方は重曹を使う方法です。 アルカリ性なので、酸性の油を分解しながらベトベトをきれいに落とします。
同様に小麦粉やセスキ炭酸ソーダも換気扇をきれいにできるので、オススメです。