レンジフードの分解は家庭でもできます!キッチン換気扇の簡単お掃除術!
料理の際に出る煙などを屋外へ排出する役目を持つキッチン換気扇。炒め物や揚げ物などの油料理をすると、揮発した油が煙に乗って換気扇内にどんどん溜まっていきます。
放置された油汚れはとっても頑固。そのうえ換気扇の中ってなんだか複雑で取り外すのも難しそう、といった具合にお掃除されていない方もいらっしゃるのではないでしょうか?
キッチン換気扇を我々のような掃除業者にご依頼されるお客様は、
・キッチン換気扇をお掃除したいけど、レンジフードの中に潜ったりしなきゃいけないし面倒そう
・素人が分解して戻せなくなったら大変
・市販の洗剤を色々試したけどどれも効果がなくてお手上げ
といった理由でご注文いただくことが多いようです。
では結局のところ、キッチン換気扇は、やはりプロの手を借りなければ分解洗浄できないのでしょうか?
答えはノーです!
手順と注意点さえしっかり守っていただければ、ご家庭でキッチン換気扇を分解清掃することはじゅうぶん可能です!
分解方法さえ理解してしまえば、日頃のお手入れもラクラクですよ♪
それではキッチン換気扇の分解&お掃除術講座、スタートです!
キッチン換気扇は主に2種類
詳しい分解方法をお教えする前に、キッチン換気扇には大まかに分けて2種類あることをご説明しておかなければなりません。
換気扇は種類に応じて分解方法が異なるので、ご自身のキッチン換気扇がどちらの種類に当てはまるのかをまずチェックしてみてください。
①ドラム式換気扇
最近のキッチン換気扇で主流となっている型です。換気扇フィルターの奥にカタツムリの殻のような形のドラムが設置されており、ドラムの内部には円形のシロッコファンと呼ばれる羽が無数についたファンが入っています。
換気扇前面を黒いレンジフードが覆っているパターンが多いです。
②プロペラ換気扇
昔ながらの換気扇で、3~4枚の羽がついたプロペラが中央に設置されています。キッチンのコンロ周りの壁面に取り付けられていることが多いものです。
まれにレンジフードが設置されている場合もあります。
③その他のキッチン換気扇
なかには写真のような、アイランド型と呼ばれる煙突つきのレンジフードといった特殊な換気扇もあります。
こちらの分解はより専門的な知識が必要となるので、お掃除される場合はプロに依頼することをお勧めいたします。
弊社おそうじ革命でもアイランド型レンジフードは承っておりますので、クリーニングをご検討中のお客様はぜひご相談下さいませ。
キッチン換気扇の分解方法
キッチン換気扇の分解は、それぞれの機種によって多少の差異はありますが、大まかに説明すると、
①電源プラグを抜く(通電を止める)
②レンジフードを外す(フード付の場合)
③ドラム型はベルマウス(シロッコファンのハズレ防止金具)を、プロペラ式は換気扇カバーを外す
④ファンの中心についている固定金具を外す
⑤ファンをまっすぐ抜きとる
基本的には上記のやり方で取り外すことが出来ます。
①電源プラグを抜く
換気扇の電源を落とさず作業するのは危険ですので、必ず電源プラグを抜きましょう。
ドラム式換気扇の場合は、レンジフードの内側上部についていることが多いです。これを抜いてレンジフード側のライトや運転スイッチの通電を止めます。抜く前に必ず運転スイッチやライトがOFFになっているか確認しましょう。
プロペラ換気扇の場合は、換気扇のすぐ脇にコンセントがついているのでそれを抜きます。
②レンジフードを外す
レンジフードを外さなくてもシロッコファンやプロペラははずせますが、レンジフードをどかしておくと作業が楽なので、どかせる場合はどかしておきましょう。
ただし、少し重い上に大きいものですので、危険だと判断される場合は付けたまま作業することをオススメします。
レンジフードの下部、左右に換気扇本体側のカバーと接続しているネジがありますのでこれを緩めます(機種によってはドライバーが必要な場合もあります)。
両方を一気に外すとレンジフードが突然落ちてきたりする場合がありますので、必ず片方を外したら手で支えながらもう片方を外しましょう。
ネジをはずしおわったら、両手で支えながらレンジフードを垂直に持ち上げ、手前に引くとレンジフードが外れます。
③ベルマウス、換気扇カバーをはずす
ドラム式はカタツムリ型のドラムがあり、そのなかにシロッコファンが入っています。シロッコファンの手前に外れどめの金具(ベルマウス)がついていますのでこちらもはずします。指で回せるネジがついていますので、これをすべてはずし、ベルマウスを取りましょう。ベルマウスも落ちてくることがあるので慎重に外します。
プロペラ換気扇の場合は換気扇カバーをはずしましょう。換気扇カバーの下部を持ち、下方向に力を加えながら手前に引くと外れます。換気扇カバーはプラスチックなので、破損に注意しましょう。
④ファンを留めている金具を外す
シロッコファンはファンの中心に外れどめの金具があります。片方の手でシロッコファンを押さえながらもう片方の手で金具を時計回りの方向に回します。通常のネジと回す方向が逆なので注意!かたく締めてあったり、油が固まって動かなくなっている場合もあるので、ある程度力を込めないと回りません。あまりにも動かない場合はサービスマンに依頼しましょう。
プロペラ換気扇もプロペラの中心に外れどめのネジがあります。換気扇の中心の出っ張りを手に持ち、プロペラを押さえながら「ゆるむ」の方向に回します。こちらも動かない場合は深追いせず専門業者に依頼しましょう。
⑤ファンをまっすぐ抜きとる
あとはファンを抜きとるだけですが、ファンがささっている支柱は強い力が加わると曲がってしまうことがあるため注意が必要です。支柱が曲がると運転中に異音が出たりしますので、まっすぐ、慎重に抜き取りましょう。
いざお掃除!油汚れに効く洗剤は?
ここまできたら、実際のお掃除に移っていきましょう。用意していただく道具は下記の通りです。
・アルカリ性洗剤
・ブラシ
・ゴム手袋
・割り箸
・キッチンペーパー、ティッシュなど
・ビニール袋(なくても可)
・バケツ(なくても可)
油汚れにはアルカリ性の洗剤が有効です。酸性のものは油落としの効果がないので、洗剤を買うときは必ず洗剤ボトルの裏に書いてあるPHを確認しましょう。
レンジフード専用洗剤も最近では売られていますが、中性の洗剤もあるため、必ずPHは確認しましょう。
中性洗剤はアルカリほど油を落とす効果がないので、極力アルカリ性のものを選びましょう。
洗剤はまんべんなく、多めにかけます。コツは、かけすぎなんじゃない?と思うくらいかけること。
油汚れに対して洗剤の量が少ないと、時間がかかる上にあまり綺麗になりません。さらに洗剤は量が少ないとすぐ乾いてしまい、乾燥してしまうと効果がないので、それを防ぐ意味でもたくさんかけましょう。
洗剤を全体にかけたら、ブラシでこすっていきます。ブラシは一方通行で同じ方向に擦ります。油と洗剤を反応させるイメージで擦りましょう。同時に洗剤も追加でどんどん使いましょう。出し惜しみしないことがコツです。
バケツの中にファンを入れて作業すると、周りに散らないので楽ですよ。
1.お掃除をラクにする”ほんのひと手間”
シロッコファンの場合、油汚れが分厚いとブラシだけでは落とすのに時間がかかるので、先に割り箸などの背で油をこそぎ落としてからブラシで擦るとラクです。
プロは彫刻刀の丸刀を使ったりします。シロッコファンの羽くぼみと丸刀は形状がピッタリなのでこそぎやすい、というわけですね。
2.しつこい汚れにはつけおきを
手強い汚れは洗剤を浸透させる必要があります。そんなときは洗剤のつけおきをしましょう。
キッチンペーパーやティッシュなどでファンをくるんだら、その上から洗剤を散布します。もちろん、かけすぎなくらいかけて大丈夫です!
かけ終わったら乾燥を防ぐため、ビニール袋などに入れます。
あとは30分~1時間ほど放置しておきましょう。
洗剤の効果で油が柔らかくなり、落としやすくなっています。
※黒い塗装が施されているシロッコファンは、洗剤をつけおきすると塗装が剥がれてしまう場合があります。黒い塗装のもののつけおき時間は2~3分程度にしておきましょう。
3.フィルターのお掃除も
ドラム式の換気扇はフィルターがついていますので、こちらも洗剤を塗布し、ブラシでこすりましょう。
ただし、塗装されているものは塗装がとれていまう場合があるので、洗剤をかける前にフィルターの隅の方で一度試しがけして下さい。
銀色のフィルターはいきなり洗剤をかけると変色してしまうことがあるので、お湯などで極力汚れを落としてから洗剤をかけるようにしましょう。
フィルターが目詰まりすると煙を吸う力が落ちたり、換気扇の運転音がうるさくなったりしますので、なるべく1ヶ月に1度はお掃除してあげましょう。
徹底清掃はプロに依頼を
ドラム式換気扇の場合、使っているうちにドラムの内部に油が溜まり、層になっていくと、シロッコファンの回転を邪魔するようになります。
内部に溜まった油はちょっとやそっとでは取れませんし、モーターなどの機械に洗剤がかかると故障してしまう場合がありますので、内部のお掃除はプロに依頼するのが無難です。プロのクリーニングで徹底清掃したあとは、先ほどご紹介した方法で定期的にお掃除してあげると、綺麗な状態を長く維持できますよ♪
まとめ
・キッチン換気扇は、大きく分けてドラム式とプロペラ換気扇の2種類
・分解は正しい順序で
・油汚れにはアルカリが効く!
・しつこい汚れはこそぎ落とす&つけおき
・徹底清掃は我々プロにおまかせを!
換気扇の分解方法、おわかりになりましたでしょうか?油汚れは溜まってしまうと落とすのが本当に大変ですし、ベタベタして気持ち悪いですよね。定期的に分解してお掃除してあげると、綺麗を維持できるだけでなく、機器の寿命も伸びますよ♪