トイレの尿石の落とし方について
トイレの便器にできる黄色くて硬いあの汚れの正体は、尿石というおしっこが乾いてできた汚れです。
この尿石を何年も放置していると、めちゃくちゃ硬くてちょっとやそっとでは歯が立たない汚れになります。
しかもおしっこの乾いた汚れですので、あのイヤなニオイがそのままトイレの中に留まることになりますし、見た目も不快ですよね。
おそうじ革命にトイレクリーニングを依頼されるお客様も、この尿石には頭を悩ませている方が多く、「自分でやったけど全然落ちない」、「ネットで調べていろいろやったけどどれもダメ。あきらめて依頼した」という意見を非常によく聞きます。
厄介な尿石汚れ、やはりプロの手を借りるしかないのでしょうか?
プロが独自のルートで仕入れた洗剤・道具や、ウン十年かけて培ってきたテクを使わなきゃ綺麗にすることはできないのでしょうか?
いや、あきらめるのはまだ早い!実はプロが使っている洗剤のなかには市販品もたくさんありますし、尿石のような頑固な汚れも、形成されるメカニズムをしっかり学習していれば、ご家庭で掃除することも十分可能なんです。
今回の記事では、おそうじ革命スタッフが研修で教わる「プロの尿石落とし」テクニックについて、余すところなくご説明させていただきます!
尿石とは
尿石とは、人のおしっこが洗浄不足などによって便器の内側に残り、水分が蒸発することで発生します。尿石の主な成分はカルシウムなどのミネラルです。
ミネラル系の汚れ(尿石のほか、お風呂の水垢、コンクリートのエフロなど)は結晶化しますので、堆積すると石のように硬くなり、通常のお掃除で使う道具などでは歯が立たなくなってきます。
また、尿石は見た目が汚いだけでなく、イヤなニオイを発したり、雑菌が繁殖する床になったり、剥がれ落ちて配管内に詰まるなどのトラブルの原因にもなります。
そんな超強力で頑固な尿石を家庭のお掃除で落とす方法はあるのでしょうか?あきらめてプロに依頼するしかないのでしょうか?
ご安心ください。尿石は市販されている洗剤・道具で綺麗にすることが可能です。次の項では、尿石を落とすプロセスと、効果的な洗剤・道具、プロが良く使うテクニックなどをご紹介したいと思います。
尿石の落とし方
尿石は尿に含まれるカルシウムの結晶です。カルシウムなどのミネラル成分は酸性と反応する性質があるため、液性が酸性の洗剤を使うようにしましょう。アルカリ性の洗剤は油汚れなどの有機質の汚れに効果がありますが、ミネラルなどの無機汚れにはあまり効果がありません。
液性は洗剤ボトルの成分表記に載っていますので確認して買いましょう。洗剤は薬局やホームセンターで売っています。わからなければ店員さんに聞くなどして酸性洗剤を購入しましょう。
液性が酸性でもトイレ用の洗剤とお風呂用の洗剤では効果が変わってきます。トイレ落としに特化したものを購入しましょう。市販品ではサンポールなどが有名な酸性洗剤です。
その他、メラミンスポンジ(激落ちくんなど)、酸化アルミニウムスポンジ(3M社のスコッチブライトなど)、プラスチックブラシ(柄つきの長いものではなく、手持ちの小さなものがおススメ)、雑巾数枚、手袋、必要であればゴーグルなども用意しましょう。
汚れに洗剤をかけたらブラシで擦って全体に伸ばします。このとき、洗剤の量が少ないとすぐに乾いてしまい、汚れ落としの効果がなくなります。ちょっと多いんじゃないかな、と躊躇するくらいの量をかけてしまいましょう。洗剤が汚れの面に残留している間はずっと汚れ落としの効果がありますので、なるべく多量にかけるようにしましょう。
洗剤を尿石に浸透させたら、1分ほど放置します。尿石と洗剤が反応するのを待つイメージです。その後、各種スポンジで汚れをこすっていきます。汚れの硬度が高い場合は、激落ちくんなどの柔らかいスポンジでは落とすことができませんので、酸化アルミニウムスポンジなどの硬いスポンジを使うようにしましょう。
ただし、ステンレスなどの金属製の道具は陶器に傷を作りますので使わないのがベストです。
汚れがあまりにもひどい場合は、洗剤を湿布しておく方法がおススメです。
まず、トイレットペーパーを長めにとり、汚れに被せます。全体を覆ったら、その上から洗剤をかけましょう。トイレットペーパーが洗剤と一緒に汚れに張り付き流れなくなるので、長時間漬け置きできます。汚れがひどくなればなるほど長時間つけ置きする必要がありますので、汚れ具合に応じて漬け置き時間を調整しましょう。
漬け置きが終わったら、一度水を流し、再度洗剤をかけてこすりましょう。
この湿布法はプロの間でも幅広く用いられている漬け置き方法で、他にもサランラップやタオル・雑巾などを使う場合もあります。
酸性洗剤は塩素と混ざると塩素ガスが発生します。塩素ガスは吸い込むだけで失神してしまうほど強烈な毒ガスです。塩素が入っている洗剤と酸性の洗剤の併用は絶対にやめましょう。洗剤に書いてある注意書きは、使用する前にしっかり確認するようにしましょう。
洗剤は直接肌につくと炎症を起こしますので手袋を着用しましょう。ゴーグルの着用も推奨します。
まとめ
・尿石はおしっこが乾いてできる汚れ。カルシウムなどのミネラルが結晶化したもの
・トイレのイヤなニオイの原因は尿石。雑菌が繁殖したり配管に詰まるなどのトラブルの原因にもなる
・尿石などのミネラル系の汚れには酸性洗剤が有効
・洗剤は大量に使うのがセオリー。ちょっとやりすぎかな?と思うくらい出すのがベスト
・しつこい汚れには漬け置きが効果的。プロは「湿布法」をよく使う
・洗剤は人体に有害。注意書き等をしっかり読み、正しい方法で使用する
最後までお読みいただき、ありがとうございました。上に書いた尿石落としのテクニックは、おそうじ革命スタッフが実際に現場で使用している技術です。
この記事をご覧の皆さんも、ぜひ家庭でおそうじ革命の技術を体験してみてください!