【浴槽のザラザラ】お風呂のフチについたカリカリの汚れをキレイにする方法
こんにちは!KIREI produce広報部です。
去る1月20日は「大寒」。大寒は一年を日数ごとに24の季節に分けて分類した「二十四節気」の24番目に当たる季節で、一年で最も寒さの厳しくなる時期だと言われています。
今年の冬は、2021年末から非常に強い寒波に見舞われ、全国で記録的な量の積雪があるなど、例年に比べ厳しい冬となりました。
寒さの原因は「ラニーニャ現象」と呼ばれるもので、ラニーニャは、日付変更線より東の海の温度が例年よりも低くなる現象を指します。
海洋の温度は世界的な気候変動の原因にもなります。ラニーニャ現象のおかげで、今年は日本だけでなく、アメリカやヨーロッパも非常に厳しい寒波に見舞われているようです。
まさに真冬の、厳しい寒さの真っ只中にありますが、二十四節気では、大寒をすぎると季節は春に向かっていきます。
冬来りなば春遠からじ、というやつですね。
寒い日が続くこの時期は、温かいお風呂にゆっくりと浸かって体を温めたいもの。
お風呂にゆっくりと浸かって体を芯から温めると、免疫細胞が活発化し、風邪などの感染症に罹りにくくなるといわれています。そのほかにも入浴には、自律神経の緊張をほぐしたり、精神をリラックスさせる効果もあるのだとか。
お気に入りの入浴剤やアロマで香りをプラスして入浴すると、さらにリラックス効果が高まります。日本には昔から、冬の始まりである冬至に柚子を浮かべたお風呂に入るという風習がありますが、温かいお湯+香りが高いリラックス効果を生むことを、昔の人は知っていたのでしょうね。
そんな大切なリラックスタイムを過ごすための場所であるお風呂。毎日キレイにお掃除して、気持ちよくお風呂に入りたいものですね。
しかし、お湯を溜める浴槽の、特にフチの部分には、水道水のミネラル分が凝固してできる「水アカ」汚れがつきやすいものです。
この水アカ汚れは、乾くとカリカリになって落とすのが難しくなり、触れるとザラザラとした不快な感触があります。
外に出かけて冷えた体を、温かいお湯をたっぷりと張った湯船にざぶんと浸けた瞬間の解放感は、何事にも代え難いですよね。
「ああ、極楽」と呟いて浴槽の縁に手をかけた瞬間、手にざらりとした感触があったら、人はどんな気持ちになるでしょうか。
せっかくなら、水アカをツルンとキレイに落として、気持ちのいい手触りになった浴槽に浸かりたいものですよね。
今回の記事では、お風呂場のお掃除の中でも「浴槽のフチについた水アカ」というニッチすぎる汚れに着目し、汚れの正体と具体的な落とし方についてご紹介させていただきたいと思います!
■水アカ汚れの正体
冒頭でも触れましたが、水アカ汚れは「水道水に含まれるミネラルが凝固した汚れ」です。
水道水は、河川やダムから引いてきた水を濾過し、殺菌・消毒したものです。精製した水ではありませんので、水道水にはさまざまなミネラルが含まれています。
また、水道水に含まれるミネラルの量には地域によって違いがあり、「軟水」「硬水」の基準となる含有カルシウムの量は、最も少ない愛知県で水道水1リットルあたり約26ミリリットル、最も多い沖縄県で84ミリリットルと、地域によってかなりの差があります。
この水道水に含まれているカルシウムやマグネシウム、ケイ素などが、水分が蒸発した後に浴槽やお風呂の壁などにこびりついてしまうことで、水アカ汚れは発生します。
水アカ汚れを放置していると、水がその水アカに引っかかって流れが悪くなり、その場に滞留します。そしてその水分が蒸発することで、またミネラルが凝固します。という具合に、ほっておくと水アカ汚れはどんどん大きくなってしまいます。
水アカは生物由来の汚れではありませんので、衛生上の問題は特にありません。が、水アカは成長するとカチカチの石のような汚れとなり、成長した水アカは剥がれ落ちて排水パイプに詰まったり、蛇口などの金属を侵食して穴を空けてしまったりなど、住宅設備へ甚大なダメージを与えます。
また、水アカに水が引っかかることで水捌けが悪くなり、水分がその場に残り続けることでカビの発生を誘発してしまうなどの弊害も無視できません。
浴室の鏡につく、魚のウロコのような白い斑点状の汚れの正体も水アカです。ウロコ汚れは、放置しているとどんどんひどくなり、最後には鏡に何も映らなくなってしまいます。
■浴槽のフチについたカリカリを落とす!掃除法解説
①水アカは酸性洗剤に反応する
水アカを落とすには、酸性の洗剤を使うのが効果的です。
水アカの主成分であるマグネシウムは、アルカリ性の性質を持っているため、酸性の液性をもつ洗剤で中和してあげると組織が分解します。
カチカチに固まってしまった汚れでも、酸性洗剤で中和してあげると、市販品の掃除道具でも削り落とすことができるようになります。
また、水アカは壁や浴槽などに強力に固着しているため、硬いスポンジなどで無理に剥がそうとすると、下地にキズを残してしまうこともあります。
下地を保護しつつキレイに水アカを落とすには、洗剤の力は欠かせません。
※ただし、酸性洗剤はステンレスなどを腐食させる恐れがありますので、金属製の浴槽には使用しないようにしましょう。また、その他の素材でできた浴槽であっても、垂れた洗剤が下地に痕を残す「洗剤焼け」という現象を起こすことがあるという報告もあります。特に塩酸が含まれている洗剤は劇薬ですので、使用する場合は局所的かつ極力少なめの量にするよう注意しましょう。
また、酸性洗剤とカビキラーなどの塩素洗剤が混ざると、有毒ガスが発生します。このガスは過去に死亡事故も起きているほどの危険なガスです。お掃除の際は、酸性洗剤と塩素洗剤は絶対に一緒に使わないようにしましょう。
②クレンザーで研磨する
浴槽にこびりついたカリカリの水アカは、お風呂用のナイロンスポンジやメラミンスポンジなどでは歯が立たないほど強靭な汚れです。
しかし、金だわしなどの強力なスポンジを使うと、汚れは落とせますが、浴槽そのものにキズをつけてしまう恐れがあります。
そういった場合は、クレンザー(研磨剤)を使いましょう。
クレンザーをスポンジに塗布し、浴槽のフチについたカリカリ汚れを擦っていきます。クレンザーには細かい粒子が含まれていて、これが水アカと擦れ合うことで汚れを削り、浴槽から剥がしてくれるのです。
研磨剤は歯磨き粉などにも含まれていますので、クレンザーが手元にない、という方は歯磨き粉などで代用する手もあります(※ただし、歯磨き粉は浴槽の素材によっては色落ちを招く恐れがありますので、目立たないところで試してから使うようにしましょう)。
市販されているクレンザーのほとんどは中性ですので、素材にかかわらず使用することができます。が、汚れがしつこい場合には「酸性クレンザー」も市販されていますので、こちらを試してみるのも良いでしょう。
※ただし、クレンザーは研磨剤ですので、擦りすぎると下地をきずつけてしまうおそれがあります。使用する場合は少しずつ、下地にキズがついていないか様子を見ながら作業するようにしましょう。
③歯が立たない汚れは“ヘラ”で削り落とす
上記の方法を試しても、水アカに全く歯が立たない!という方は、いっそヘラで削り落としてしまいましょう。
ヘラ、私たちの業界では「スクレーパー」と呼びますが、スクレーパーにはプラスチック製や木製、金属製などさまざまな種類があり、大きさもさまざまです。
金属製のヘラは非常に硬いので、水アカであろうとなんであろうと問答無用で削り落とすことのできるパワーがあります。しかし、その分下地に与えるダメージも大きく、気をつけないと浴槽に大きなキズをつけてしまうことがあります。使用する際の角度や力加減が非常に難しいので、金属製のスクレーパーを使うのは最終手段にしておきましょう。
プラスチック製のヘラは、下地に与えるダメージも少ないので、メインで使うのはこちらにしましょう。
・酸性洗剤を塗る
↓
・プラスチック製のヘラで一通り削り落とす
↓
・一度洗剤を洗い流す
↓
・水アカの残った箇所を研磨剤とスポンジで擦って落とす
↓
・落ち切らなかった頑固な水アカを金属製のスクレーパーで削る
といった流れでお掃除すると、浴槽に与えるダメージもほぼゼロです。
このお掃除の流れは、おそうじ革命のスタッフも実際に現場で採用しています。
■水アカを溜めないようにするには…?
水アカは非常に頑固な汚れなので、落とすのにも強力な洗剤やスポンジが必要です。
これらの洗剤・道具は浴槽の下地に与えるダメージも大きいので、汚れが溜まってからきれいにする、というペースでお掃除していると、浴槽の防汚コーティングなども剥がれてしまい、浴槽の寿命を縮めることになってしまいます。
お家のお風呂を長くキレイに使うために大切なのは、やはり、汚れる前にキレイにすることです。
水アカは水道水のミネラルが凝固してできる汚れですので、水アカが溜まるのを防ぐには、毎日お風呂を使った後にお風呂場の水分を拭き取ってあげるのが一番です。
大きなバスタオルが一枚あれば、一般的なご家庭の浴室であれば、お風呂場全体の水気を拭き取ることができます。
毎日最後にお風呂に入った人が、自分の体を拭いたバスタオルで、ついでにお風呂場の水気を拭き取るようにする。これだけで、お風呂場の掃除頻度を大幅に減らすことが可能です。
また、水気を拭き取る前に、腰から下の壁や扉まわり、浴槽内部をシャワーで流しておくようにすると、残った石鹸カスなどの汚れもキレイにすることができるので、カビや湯垢の発生も防ぐことができます。
キレイなお風呂に毎日気持ちよく浸かるためにも、日頃から気をつけてお手入れをしてあげるようにしましょう。
■現代人は平均体温が下がっている…!!
平熱は人によってかなりの差があることが知られていますが、50年前、日本人の平均体温は36.89℃だったそうです。
対して、現代日本人の平均体温は36.20℃。ここ50年で0.7℃も平均体温が下がっていることになります。
体温は、1℃下がると免疫機能の働きが30%もダウンするといわれています。低体温の人は、それだけ感染症に罹りやすいということになります。
また、免疫機能は、体で日々造られている「ガン細胞」の破壊もおこなっているといわれており、免疫機能が弱まると、それだけガン細胞を殺す力も弱まってしまう可能性があるそうです。
日本人の平均体温が下がっている原因は様々ありますが、まずいわれるのは「筋力の低下」です。デスクワークなどで、昔に比べて体を動かす機会が減った現代人は、それに比例して筋力も低下しているという調査結果があります。筋肉には熱を生み出す役割もあるため、筋力が低下するとそれだけ平熱も下がってしまうのだとか。
また、忙しさから入浴も「シャワーで済ませる」という人が増えているのも、平均体温が下がっている一因といわれています。
お風呂で体を芯から温めることで、体温が上がり、免疫細胞が活発になります。特に体調を崩しやすい冬場は、忙しくても毎日お湯を張った湯船に浸かってしっかり体を温める、という入浴習慣を身につけたいものです。
キレイなお風呂は、気持ちの良い入浴タイムの最高のアシストになります。毎日のお手入れで水アカがつかないようにし、汚れが溜まったらしっかりお掃除して、お風呂場を常にキレイな状態に保ちたいですね!