浴室の水垢を取り除く方法｜必要な道具と洗剤を解説します

浴室の扉の周りや蛇口の先端、鏡などに付着する硬くて白い物質は、水垢という汚れです。

水垢は水に含まれるミネラル分（カルシウムや塩分など）が乾燥し結晶化したもので、プロのハウスクリーナーの間では「スケール（水垢）」と呼ばれています。

長い時間をかけて蓄積した水垢は、石のように硬くなり、ちょっとやそっとでは落とすことができないほど頑固な汚れに変化します。

 

「自分で対処しようと試みたけど、どうしても取れない…」この記事をご覧の方の中にも、そんな頑固な水垢に苦戦していらっしゃる方も多いかと思います。

中には、プロのハウスクリーニングを利用することを検討している方も多いのではないのでしょうか？

 

しかし、専門業者を使ってのクリーニングは、時間もお金もかかります。

プロに頼る前に、なんとか自分でキレイにできないものでしょうか？

 

実をいうと、水垢落としに使用する洗剤や道具は、市販品でも十分に代用可能です。

この記事では、水垢の形成過程や、効果的な水垢除去洗剤と便利な道具、さらにはプロのテクニックについて、下記の見出しで詳しく紹介します。

水垢とは？水垢と石鹸カスの違いを解説

水垢は水が蒸発して乾燥した際に残る、カルシウムや塩分などのミネラル分が結晶化したものです。

 

水垢の成分は無機物ですので、雑菌繁殖や悪臭の原因とはなりませんが、長期間放置すると表面を侵食し、塗装面のメッキ剥がれの原因となったり、蛇口のステンレスに穴を空けたりといった困ったトラブルを引き起こします。

 

そのため、水垢は定期的なお掃除が必要です。

水垢を効果的に落とすためには、酸性の洗剤が有効です。特に、クエン酸を含む洗剤は効果的とされています。

 

水垢と石鹸カスの違い

水垢と石鹸カスはしばしば混同されますが、これらはまったく異なる汚れです。

水垢は主にカルシウムや塩分などの無機物であるのに対し、石鹸カスの主成分は脂肪酸などの有機物です。

それぞれ異なる性質、phを持つため、別々にお掃除する必要があります。水垢には酸性洗剤が、石鹸カスにはアルカリ性洗剤が効果的です。

注意点として、これらの洗剤を同時に使用しないようにしましょう。酸性とアルカリ性の洗剤を同時に使うと、中和しあって効果がなくなってしまいます。

 

水垢の特徴として、

・粗い粒子でゴツゴツとしている

・扉まわり、蛇口、鏡などによく付着する

・手触りがザラザラしている

といったものがあります。

一方、石鹸カスは

・表面に粉を吹いたような、もやがかかったような汚れ

・浴槽の壁面、排水口、床などによく見られる

・水垢よりもキメが細かく、手触りがしっとりしている

といった特徴があります。

 

これらの違いを覚えて石鹸カスと水垢を区別し、それぞれ適切な方法でお掃除しましょう。

 

水垢を取り除く方法｜おすすめの洗剤と道具

1.水垢に効く洗剤、道具選び

水垢を除去する基本は、

①洗剤を使って汚れを柔らかくする

②スポンジなどでこすり取る

です。水垢には、酸性の洗剤が有効です。洗剤ボトルには酸性かアルカリ性かが記載されているので、確認してみましょう。

特に「お風呂用」と書かれた酸性洗剤には、スケール（水垢）に効果的な成分を含んでいるのでおすすめです。ちなみに多くのバスクリーナーと呼ばれる日常のお風呂掃除用の洗剤はほとんどが「中性」ですので水垢にはあまり効果がありません。

また、使う道具としてはメラミンスポンジ（激落くんなど）、お掃除用のブラシ（使わなくなった歯ブラシでも可）、プラスチック製のヘラを用意しましょう。

ただし、硬いスポンジは下地を傷つける可能性があるため、避けましょう。

 

2.水垢を取り除く方法

水垢を除去する手順は以下の通りです。

①酸性洗剤を水垢に塗布し、ブラシで広げます。

②ブラシを使って水垢の表面を掃くようにこすります。力を入れて水垢の表面を削るイメージでこすると、洗剤が効果的に浸透します。

③洗剤を塗ったまま約5分間放置し、洗剤が水垢に浸透・反応するのを待ちます。このつけおきの過程が水垢の除去に重要ですので、できるだけ長く放置しましょう。

④最後に水を流しながらスポンジで水垢をこすり取ります。

 

3.業務用洗剤

一般的な家庭用洗剤は、どんな人でも使えるように、効き目もやや弱く作られています。

そのため、安心して使うことができますが、頑固な水垢にはあまり効果が期待できません。

どうしても自分でキレイにしたい！という方は、業務用の浴室洗剤を使いましょう。業務用洗剤は、ネット通販や専門ショップなどで買うことができます。

 

業務用洗剤はプロが使用するため、水垢を効果的に取り除くのに役立ちます。

ただし、業務用洗剤は非常に強力なため、注意が必要です。誤った使い方をすると下地を傷つけたり、金属を変色させたりすることがあります。

業務用洗剤を使用する際には、慎重に扱い、細心の注意で作業しましょう。

心配な方は、無理せずプロのハウスクリーニングを活用されることをおすすめします。

 

 

注意点

①手袋は必ず着けましょう！必要であればマスク・ゴーグルも

酸性やアルカリ性の洗剤は皮膚に接触すると、皮膚を傷つける可能性があるため、必ずゴム手袋の着用が必要です。さらに、洗剤が目や口に入ることを防ぐために、眼鏡やゴーグル、マスクの着用もおすすめします。

 

②換気は必ずしましょう

洗剤から揮発した成分を吸入し続けると、気分が悪くなることがあります。

閉め切った場所での作業は危険ですので、作業中は換気扇を回したり、扉や窓を開けて空気を入れ替えるように心掛けましょう。

 

③混ぜるな危険は厳重注意

酸性洗剤とカビ落とし用の塩素系洗剤を同時に使用することは避けましょう。これらが混ざると有害な塩素ガスが発生する可能性があり、長時間の吸い込むと命の危険があります。

洗剤は厳重に管理し、それぞれの成分が混ざり合わないよう細心の注意で作業してください。

 

④金属の変色に注意

酸性洗剤は金属を変色させることがあるため、金属表面に使用する場合は、目立たない箇所でテストしてからにしましょう。また、洗剤ボトルに記載された注意事項は必ず守るようにしましょう。

 

水垢を取り除く作業は効果的に行うために注意が必要です。安全を最優先にし、指示に従って作業しましょう。

 

まとめ

・水垢とは、水道水に含まれるミネラル分（カルシウム、塩分など）が乾いて結晶化してできる。スケールともいう。

・水垢と石鹸カスは性質が違い、それぞれ有効な洗剤が異なる

・水垢には酸性の洗剤が有効。洗剤ボトルの裏を見て、酸性と書かれているものを購入しましょう

・洗剤をかけてブラシでこすったら、5分ほどつけおきすることが重要

・業務用洗剤は効果も大きいがリスクも大きい

・洗剤使用には十分な注意が必要

 

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