エアコン吹き出し口のカビをキレイにする方法｜カビの発生を抑える除菌方法も伝授します！

「エアコンの風が出るところに黒い点々が見える」
実はその黒いポツポツ、人体にも悪い影響がある深刻な汚れだったりします。
吹き出し口の汚れに気づいたら早急にお掃除しましょう。

そんなエアコンの吹き出し口はどのようにお掃除するのが正解なのでしょうか？

今回の記事では、エアコンの吹き出し口にできる黒い点々汚れの正体はなんなのか、およびエアコンの吹き出し口のお掃除について、正しいお掃除の手順と、汚れがつきにくくなるお手入れ方法などについて解説しています。

エアコンをつけたとき、ふと吹き出し口を覗き込むと、奥の方に黒い点々が…。
「買ったばかりの頃はなかったのに、いつの間にこんな汚れが発生したんだろう？」

この黒い点々の正体は、クロカビです。
クロカビの胞子は目に見えないほど小さく、家庭内を含め、さまざまな環境の空気中にたくさん漂っています。
エアコンは、この胞子が含まれた空気を吸い込むことで、内部にカビの胞子がどんどん蓄積されていきます。
取り込まれたカビの胞子は、エアコンの内部にある結露水を触媒に、皮脂や油脂などの有機物を食べて成長を続け、やがて人の目に見えるほど大きな集合体になります。

吹き出し口に黒い点々が見えたら、エアコンの内部でカビが成長し、大きなコロニーを形成している証拠です。

カビの胞子が高い濃度で含まれた空気を吸い込んだり、長期間カビの胞子に接触したりすると、人体に悪い影響が出ることがあります。

カビの胞子はアレルギーを引き起こすアレルゲン物質です。
カビの胞子によるアレルギー症状には、くしゃみ、鼻水・鼻づまり、目のかゆみ・充血、喘息などがあります。

• アレルギー体質の人
• 喘息持ちの人
• 小児や高齢者

上記のような方は、カビ胞子を吸い込むとアレルギーを発症したり、症状が悪化する恐れがあります。

長期間カビの胞子を吸い込むと、呼吸器系に悪影響を及ぼすことがあります。

【カビ胞子による呼吸器症状】

• 咳
• 喘鳴（ぜんめい、ヒューヒューという呼吸音）
• 呼吸困難

カビ胞子を吸い込むと、慢性的な気管支炎や、過敏性肺炎（カビに対する過剰な免疫反応による肺の炎症）を発症することもあります。

免疫力が低下している人（高齢者、乳幼児、がん患者、免疫抑制剤を使用している人など）は、カビの胞子による感染症を起こすことがあります。

【カビ胞子が原因となる疾患の代表例】

• アスペルギルス症
  肺や副鼻腔に感染すると深刻な症状が出る
• クリプトコッカス症
  中枢神経系にも広がる可能性あり

カビが皮膚に触れることで、かぶれや炎症、かゆみを引き起こすことがあります。

一部のカビ（例：黒カビ Stachybotrys chartarum）はマイコトキシンという毒素を産生し、それに長期間さらされると次のような全身症状が表れることがあります。

• 疲労感、集中力低下
• 頭痛
• めまい
• 情緒不安定

※これらは一部の研究で指摘されているもので、症状と因果関係の確定には議論が残ります。

カビは、空気中に胞子を大量に放出しています。
このカビがエアコンの吹き出し口に発生すると、エアコンから出る風に胞子が混ざり、部屋中に拡散されてしまう恐れがあります。
健康被害を防ぐためにも、エアコンの吹き出し口にカビを発見した場合は、速やかにお掃除をして除去することがとても大切です。

エアコンの吹き出し口に発生したカビは、どのようにお掃除すれば良いのでしょうか？

この章では、エアコンの吹き出し口のお掃除方法と、カビの除菌方法について解説します。

• ゴム手袋
• 雑巾 2,3枚
  水拭き用と乾拭き用を用意
• ブラシ 1本
  使い終わった歯ブラシなど
• 割り箸 1本
  先の細い棒ならなんでもOK
• メラミンスポンジ 1片
  激落ちくんなど
• 除菌用アルコール

1. エアコンの電源を落とす
   安全のために電源プラグも抜いておく
2. ルーバーを開く
   力を入れすぎると破損することもあるので慎重に
3. 濡らした雑巾で吹き出し口を拭く
   割り箸などを使って雑巾を突き込みながら拭く
4. ルーバーや送風ファンを破損しないように、慎重に作業する
5. しつこい汚れはメラミンスポンジを使う
   割り箸の先端にメラミンスポンジを挟んだもので擦る
6. 乾拭きをする
   水分が残っているとカビが発生する恐れがあるので水気を残さないように
7. 電源プラグを戻す
8. エアコンを送風モードで30分ほど運転させる
   吹き出し口の水分が蒸発してカビが発生しにくくなる

カビは非常に生命力が強く、水拭きをしただけでは再び増殖してしまう可能性があります。
カビの発生を抑えるには、お掃除の後に除菌拭きをしてカビの息の根を完全に止めてあげることが大切です。

1. 除菌用アルコール(エタノール)を布に含ませ、掃除が終わった吹き出し口を拭く
2. そのまま送風運転をしてアルコールをしっかり乾燥させる
3. アルコールは可燃性の物質なので、取り扱いに注意しましょう

エアコンの内部に入り込んだカビは、まず内部のドレンパン周辺で成長を始めます。
そこでコロニーが成長してくると、カビはさらに外側に向かって菌糸を伸ばし、生息域を拡大していきます。
熱交換器や送風ファンに到達したカビはさらに成長し、最後に吹き出し口付近に現れます。

つまり、吹き出し口のカビは、エアコン内部で成長したカビの、最終的な到達地点なのです。
吹き出し口にカビが見えたら、エアコンの内部は吹き出し口以上にカビだらけになっている可能性が高いです。

吹き出し口のお掃除はもちろん重要ですが、カビによる健康被害やエアコンへの影響が気になる方は、エアコン全体のクリーニングをされることをおすすめします。

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