【老舗和食店・板長】白木のカウンターが蘇った。強い洗剤を使わない「知恵」と「技術」
公開日:2024/08/06
更新日:2026/02/03
木のカウンターは店の「顔」であり「命」
創業40年の和食店を営んでおります。
当店の一番の自慢は、長さ5メートルの一枚板の白木のカウンターです。
開店当時は白く清々しい香りがしたものですが、長年の営業で手垢や油煙、醤油の跳ねなどが染み込み、全体的に黒ずんでくすんだ色になっていました。
白木というのは非常にデリケートです。
漂白剤を使えば白くはなりますが、木の繊維が死に、風合いが損なわれてしまいます。
一度、近所の清掃業者に相談した際に「強い薬品で削るしかない」と言われ、断った経緯がありました。
しかし、古びた印象はどうしても拭えない。
悩んでいたところ、知人の料亭の主人から「おそうじ革命なら、木の扱いを知っている職人がいる」と聞き、半信半疑ながら問い合わせてみました。
来てくれた担当の方は、カウンターを見るなり、手で優しく撫でながら「素晴らしい木ですね。これは薬品で焼いてはいけません。丁寧にアク洗いをして、汚れだけを浮かせましょう」と言ってくれました。
その木を敬う姿勢に、この人なら任せられると確信しました。
静寂の中での真剣勝負
当日は定休日に作業をお願いしました。
彼らの仕事ぶりは、まさに静寂そのものでした。
大声で指示を飛ばすこともなく、必要な言葉だけを交わし、黙々と作業に向き合う。
我々料理人の世界にも通じる緊張感がありました。
特にカウンターの作業は圧巻でした。
彼らが独自に調合したという、木に優しい薬剤を刷毛で塗り、時間を置いて汚れを浮き上がらせる。
そして、熱いお湯で丁寧に拭き取っていく。
これを何度も繰り返すのです。
「無理に一回で落とそうとすると木が傷むんです。じっくり、汚れが諦めるのを待つ方がいいです」作業中のスタッフさんの言葉が印象的でした。
厨房の清掃に関しても、強い塩素系の匂いが店内に残ることを懸念していましたが、彼らは独自の洗剤を中心に使用してくれました。
「和食は香りが命ですから」と、こちらの事情を完全に理解してくれていたのには感心しました。
品格を取り戻した空間
夕方、作業が終わったカウンターを見て、目頭が熱くなりました。
真っ白な新品に戻ったわけではありません。
ですが、長年の黒ずみが抜け、木目がくっきりと浮き上がり、年輪を重ねた良い古色とでも言うべき、美しい飴色に輝いていたのです。
手で触れると、しっとりと肌に吸い付くような質感が蘇っていました。
「これだよ、これ」思わず独り言が出ました。
ただ汚い部分を削り取るのではなく、店の歴史を残しつつ、汚れだけを取り除いてくれた。
その匙加減こそが、プロの技なのだと思い知らされました。
翌日、常連のお客様が席に着くなり、「お、カウンター変えたか?いや、磨いたのか。気持ちいいね」と破顔一笑されました。
店が綺麗になるということは、ただ衛生面が良くなるだけでなく、そこで過ごすお客様の時間の質を高めることなのだと再認識しました。
おそうじ革命さんの仕事には、単なる作業以上の心がありました。
これぞ職人技。
心より感謝申し上げます。
この記事は、実際のお客様へのインタビューをもとに「おそうじ革命編集部」が作成しました。